第2話 書いてみて省みたりして

 「退かずのアリス」の第一部もひと段落がつき、折角なのだから今後の為にも、このタイミングで色々と省みておこうと考える。


 幾度となく読み返して、思う所は色々あるけれど、特に感じたのは


 ①主人公の描写や紹介がほぼ無い

 ②3人称と1人称の混在

 ③プロローグのインパクトが弱い

 ④最終話・エピローグ→プロローグの流れ

 ⑤敵役の背景

 ⑥会話の自然さ(必然性)


 こんな所。主に。


・①主人公の描写や紹介がほぼ無い

 一昔前のRPGで多用された「透明な主人公」を意識して実験してみたのだけれど、やっぱり全く描写しないのは無理があったと反省。


・②3人称と1人称の混在

 私の好みとして混在させたいと言う意識が強く、次も続行する予定。でもやはり私には難易度が高く、読む人を混乱させる部分もあり、1人称を混ぜるならもっと限定的にするべきでは。と反省。

 (※追記:後で調べてみたのですが、私の目指す書き方は自由間接話法、或いは自由直接話法を指す様です。やっぱり難易度高いのですが、好みの問題もあるのでやっぱりチャレンジは続けようと思います)


・③④終わりと始まり

 これも私の好みで「終幕から除幕に繋がっていく」=「あ、冒頭はこう言う意味だったのか」という流れにしたかった。のだけれど、その流れを意識する余り、物語としての始まり・終わりとしては何だか違う様な気がしてきた。うむむ。


・⑤敵役の背景

 書きながらも思ったのだけれど、ヤツの存在を細かに説明するタイミングがねぇ! となり、結果的に何とも薄っぺらい存在になってしまった気がする。主題はボーイミーツガールにしても、もう少し頁を割くべきだったかしら。と反省。


・⑥会話の自然さ

 かなり意識してみた。と言うのも私の場合、小説や物語を見る時に、キャラクターが「言わされている」シーン(必然性が無い会話)に凄く引っ掛かってしまい、集中できなくなってしまう時がありまして。

 そのうえ今回、アリスと雪彦の会話は「噛み合わない会話」を描きたかったので、余計に難易度アップ! 細心の注意を払ってみたものの、実際はどうだったのデショウカ。と内心ビクビク。


 まぁそれ以前の問題と言うか、他にも細かい点は多々あるのだけれど。

 そもそも日本語が下手だったり、風景・衣装・状況の描写が足りなかったり、冗長にならない様に意識したら削り過ぎたり、一話毎の区切りが不自然だったり、ジジイ突然過ぎるやろとか(以下略


 とは言え、下手は下手なりに色々と試して書いてみて、それで分かる事が沢山あったのも事実なので、続きはもっと成長したものを書きたい所存です。


 あ、反省だけでなく、楽しかった点も少し。


 例え未熟であっても、自分が面白いと思って作ったものを、人も面白いと言ってくれる。こんなに楽しい事があるのかと、心の底から思いました。少し前、舞台に立って色々やってた時の感動を久々に感じる事ができて、あの感情は、多分、脳内で何か出てる級。


 あと、キャラクター達が勝手に話を進めて、私の考えてもいなかった物語を私に見せてくれる瞬間は、とても新鮮で楽しいひと時でした。

 でも、その物語を描くには実力が全然足りなくって。もっとカタチにしたい、表現したい、と言うのが成長したいの原動力。


 なので、これからもまた皆さんの作品を読ませて頂いて、勉強させてもらいたいと思います。


 難しいなぁ。でも楽しいなあ。そんな省み。

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