未定
高橋
序章 目覚め
強い明かりのような光を感じ、目を開けた
うっすらと雲がかかった青い空。時折顔を覗かせる光が妙に眩しい
心地よくあたたかなゆるい風に髪が揺られ、やけに固い地面のような感覚が背中を刺激している。
――――刹那。
「ギャォォォォォ!!!」
地響きと共にその轟音は、しばらくまどろみを感じていた身体を叩き起こした
青年は跳ね起き その轟音が響く天空を見上げた。
飛行機ほどのそれは、大きく広げた翼と鋭利で長い尻尾。
そして角の生えたトカゲのような顔をしているのだ。
「―――ッッッッッッ!!!」
ひと目でそれがゲームや漫画、ファンタジーでよく見たドラゴンだと悟った。
声の主であるドラゴンは咆哮を空にあげながら青く澄んだ大空に消え去っていった
呆然と消えゆくドラゴンを見つめる頭には混乱と緊張。
鼻には土の味がするような乾いた風と、足元にはあまりにも見慣れない荒々しい大地の硬さを踏みしめて
当然、慣れ親しんでいる部屋の風景はなく――
「・・・・・ここは一体?」
青年はつぶやき、見渡す限り荒野の中に一人ただ呆然と立ち尽くすばかりであった。
未定 高橋 @hezer2567
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