静かな町で


わたしは

歩いていた

強い陽射しが降り注ぎ

眉を顰めた

握り締めた物体が

反射し輝いていた

刃物

わたしは殺す

この不気味な程に静かな町で

偽りの穏やかな午後に

均衡を

切り裂かなくてはならなかった

極めてまともであるがゆえ

正常さから逸脱することもある


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