◆ミドル9◆作戦決行!

ブリュンヒルデ:「さて、これで部屋は全部のようですわね……全くろくでもない家ですわ」

アルマ:「どの部屋もそれなりに人の目があったね」

ブリュンヒルデ:「どうにか警備の目をくらますことが出来ればいいのですけれども……どこかに警備員を誘い込むとか、そういうことができればあるいは……」

アルマ:「なるほど、どちらかが囮になるとか?」

ブリュンヒルデ:「それもありですわね。その間に片方が色々と、ね」と言ってうふふという感じで笑います。

アルマ:「あとは……ラグナに頑張ってもらうか」と言ってラグナの頭をポンッとする。

GM:3人で騒ぎを起こしたらさすがにてんやわんやになりそうですね。問題はどうパニック状態にするかですが。

アルマ:やっぱスキルかなぁ?

GM:そうですねえ。それが一番お互いわかりやすいかな。

アルマ:「3人が別々の部屋で騒ぎを起こして、すぐさま避難、目的のお宝の場所に集合というのはどうだろ」とヒルデに伝える。

ブリュンヒルデ:「なるほど! それはいいアイデアですわ」

アルマ:「やはりあの宝石の部屋が一番金額的にはいいよね?」

ブリュンヒルデ:「そうですわねえ。私としては二階以降が気になるところなのですが……」

アルマ:「あ、確かに見てないね。二階は個人スペースだろうし、もっといいものがあるかも」

ブリュンヒルデ:「フフ、警備も手薄でしょうしね……ウフフ……」

アルマ:「じゃあ騒ぎを起こして、階段の警備兵をどこかに行かせて二階に行ってみよう。帰りは……どうにかなる! ラグナに乗って窓から飛んでもいいし」

ブリュンヒルデ:「なるほど。アルマ様も立派な義賊ですわね! とっても頼もしいですわ」

アルマ:「い、いやあそれほどでも……これも貧しい人たちのため!」

GM:では騒ぎを起こして警備員の気をそらし、宝のありそうな二階に突入ということで。

アルマ:書斎、客間1、客間2、客間3あたりで騒ぎを起こして、エントランスに集合っていうプランがいいかなーと思います。

GM:それぞれの部屋で判定に成功すれば、騒ぎを起こして注意を引きつつ逃げおおせることができます。さて人材配置ですが。

アルマ:はい。

GM:人数の多いところほど判定に成功した後の達成ボーナスがあるということにします。書斎と客間3は人が少ないので1ポイント。客間2は2ポイント。客間1は3ポイント。合計獲得4ポイントを目指しましょう!

アルマ:客間1で警備員の注意をそらすことに成功すると3ポイントもらえて、合計4ポイントで二階に行けるということだよね。

GM:そうでーす! 判定に使用する能力値は演出上不自然でなければなんでもOK。難易度は次のとおりです。


 客間1……26点 (ボーナス:3ポイント)

 客間2……21点 (ボーナス:2ポイント)

 客間3・書斎……16点 (ボーナス:1ポイント)


GM:ラグナに担当させた場合は、判定ではなく1D振ってもらい、客間1:出目4~6で成功、客間2:出目3~6で成功、客間3・書斎:出目2~6で成功、ということでお願いします。なお、二人のギルドは既に結成扱いで、ギルドサポートも考慮していいですよ。

アルマ:警備の目が多いところはそれなりの達成値が必要だけど、その分、人も釘づけにできるから効率的だな。我々は一行動ずつしかできないよね?

GM:そうですね。時間と空間の都合上。エントランスに集合しないといけないので。

アルマ:アルマ、ヒルデ、場合によりラグナの合計三行動ってことか。

GM:せーので動いて即エントランスに行くかたちになると思います。

アルマ:使いたい能力値は6D+9の敏捷か5D+12の感知か、って感じだよ俺は。

ブリュンヒルデ:ちなみに私は知力判定で3D+15ですね。

アルマ:客間2の21点は狙えそうかな。俺は26点の客間3に挑戦しようかな。

GM:ああ、ちなみに個々の判定に失敗してもペナルティはないので、ラグナにもお願いしておくと誰かこけたときの保険になりますね。

アルマ:そうですね。これ、チャレンジ的には同時だから誰かの結果を見て、っていうのはアウトだよね?

GM:ですね。同時にやりましょう。

アルマ:了解です。

GM:では作戦会議を。

ブリュンヒルデ:「アルマ様、これまで見てきた部屋はいくつかありましたが……一体どういたしましょう?」

アルマ:俺が客間2で、残り二人に客間3、書斎という手もあるけど、それだと誰も失敗できないよね。

GM:ただラグナ以外はまず失敗しないので、結果的に83%ぐらいで成功しますね。まあ、客間1さえ取ってしまえばほぼ確実に成功すると思うのでそういう戦法もあり。

アルマ:そうー、結局俺が客間1を取るのが一番安全感あるよねー。「うーん、ヒルデは二つ目の客間ならなんとかできそう?」難易度21のやつね。

ブリュンヒルデ:「ええ、あの位の規模でしたら、私でもなんとかできるかと思いますわ」

アルマ:「じゃあ俺は……最初の客間か。あそこは人数が多いけどその分警備を引きつけておけるし」

ブリュンヒルデ:「わかりましたわ。アルマ様、ご武運を」

アルマ:「まあスピードには自信あるよ! 大丈夫。で、ラグナにも一働き頑張ってもらおう! いけるよな!」

ブリュンヒルデ:「ラグナちゃんは大丈夫かしら?」

アルマ:ラグナは鳴いてうなずくね。「クウウゥゥゥンッ!」

GM:おっけーです!

アルマ:というわけで方針は決まりましたー。俺が客間1、ヒルデが客間2、ラグナが客間3で。

GM:では行って参りましょう。

ブリュンヒルデ:「では私はあちらの客間に行って参ります」といって麗しく歩き出しますわ。

アルマ:「よろしく! あとでエントランスに集合で」

ブリュンヒルデ:「ええ、アルマ様もご無事で」

アルマ:「りょうかーい」


       *   *   *


アルマ:まずはラグナが客間3でちょこまか動いて撹乱する、という感じでしょうか。

GM:そうですね。一旦巨大化してもいいかもしれませんね。

アルマ:あ、各人が部屋に行った後、一斉に決行だよね。ラグナへの合図には、犬笛のドラゴン版みたいなやつを使います。今生み出されました(笑)

GM:OKです。

アルマ:じゃあまずはラグナが動き回ったり巨大化したりして警備を集めます。1D振って2以上だね?

GM:いえっす。

アルマ:まあ失敗してもいいんだけど6分の1って不安ですね。(ダイスを振る)6! わあい!

GM:おーめでたいね。

アルマ:よくやったよ!「うわあああああ、ドラゴンがいるぞー!」「助けてー!」って感じかな。巨大化して注目を集めた後は小さくなってそろっと逃げる。

GM:「ドラゴンだと!? 誰か! 誰か警備を呼んでこい!」という感じで1ポイント獲得です。


       *   *   *


GM:では次はブリュンヒルデさん。

アルマ:お願いしまーす。

ブリュンヒルデ:「(さて……どうしたものかしらね。大体、ここら辺のケースにあるものを片っ端から盗んでいけば大体ミッション終了なのよねえ……)」

アルマ:二階に行きたいって言ってたのあんただろ(笑)

ブリュンヒルデ:「(とはいっても、今回の依頼はそういうもんじゃないらしいんだけど)」

アルマ:そうなんだ。

ブリュンヒルデ:「(ううん、とりあえずケースに魔法をぶつけてみるかしら? でもアイツのことだから、魔法対策ぐらいはきっちりやってそうね)」

アルマ:そういえば、ヒルデの本当の目的とか依頼主とかは知らないんだよね。

GM:今回は出てこないかも知れませんね!

ブリュンヒルデ:「(……とにかく、さっさとやらないとマズいわね。そうだ。あそこの妙に不安定な置物にいたずらしてやろうかしらね)」

アルマ:「(そういやヒルデの技は見たことなかったな。どんな技を使うんだろ、いかにも魔法使いって感じだったけどなぁ)」というモノローグを入れときます。

ブリュンヒルデ:柱に隠れて呪文を詠唱します。「風よ、なんかあの憎たらしいブツをどうにかしやがりなさい……さっさとね」と唱えると強烈な風が巻き起こり、置物が風に乗って吹き飛んで窓ガラスをぶち破ります。

アルマ:魔法効きましたね。

GM:ケース内に入ってたモノじゃなくて、あらかじめ置いてあった備品というかそれっぽいものだから魔法対策とかはなかったみたいですね。

ブリュンヒルデ:ガラスの割れる音に乗じて「きゃー!! 誰か助けて!! 侵入者よ!!」と叫びます。

アルマ:自分の屋敷みたいに言いよって(笑)

GM:すると警備員が「なんだと!? おい、警備員を一階に集めろ! 絶対に捕まえるんだ!」

ブリュンヒルデ:そして騒ぎに乗じて、「さて、これでいいかしらね……」と言いますが、ここで判定ダイスです。難易度は21ね。

アルマ:そういえばずっと演出してたけど判定してなかった(笑)

ブリュンヒルデ:3D+15で(ダイスを振る)出目が1、1、2で19。

アルマ:んん??

ブリュンヒルデ:フェイト‼︎(ダイスを振る)ふう、25。

アルマ:ほっ。あと少しで大失敗だったよ。

GM:一瞬警備兵に目を付けられていた気がしたがそんなこともなかったぜ。というわけで、実は特に意味はありませんが2ポイント獲得です。

アルマ:そうね、後は俺が成功するかしないかだからね。


       *   *   *


GM:では客間1お願いします!

アルマ:「どうすりゃいいかな」

GM:客間1では各種飲料が提供されています。高そうなお酒が豪勢に並んでいるようです。時間も遅くなってきたので、人がどんどん増えていますね。

アルマ:お客さんがワインを片手に談笑してたとこでしたね。

GM:警備員の数は少ないですが、人が多いので何か騒ぎがあったとすれば警備員もすぐ来てくれるでしょう。なにせ問題があるとポカソの信頼にかかわりますので。

アルマ:目立たないところで持ってきていた腐敗の衣を被るね。カムフラージュに羽織る感じで。あくまで演出上で、装備上はずっと着ているわけですけど。

GM:今は燕尾服着てましたものね。

アルマ:それと《クリエイトダークネス》を使うのはいいよね? どうせ警備が集まっているなら関係ないし、こちらも逃げやすいし。

GM:ああそういうことね、うんいいですよ。

アルマ:判定は敏捷にするかな……闇に紛れるのにあまり敏捷要素ないけどな……。

GM:感知要素もないけど……。

アルマ:闇に紛れたあと、感知でうまく逃げおおせる、というのはどうだろう? 人とかモノにぶつからないように。

GM:というかファミリアとか使われないんですか……あ、出払ってるわ(笑)

アルマ:そうだよ(笑)今の俺には闇を生み出すか、《バッシュ》くらいしかないのだよー。

GM:普通にローブ着て、机とかひっくり返せばいいような!? 最後《クリエイトダークネス》してかっこよく消える。

アルマ:じゃあ、ローブ着て机の上にいきなり現れて、あとはそこら辺にいるおっさんを掴んだりして、警備が来たら《クリエイトダークネス》からの敏捷判定で素早く逃げる、でどうだろう。

GM:そんな感じでとにかく危ない存在をアッピルしていただければと。警備員を呼ばれるぐらいのがいいので。

アルマ:ではその辺のおっさんを掴んで、鎌を首元に構えて人質にします。

GM:OK。急に現れた衣をまとった人物におっさんが人質に取られる。「な、なんだお前は!?」「へっ、変質者よ!! へんてこなローブを着てるわ!!」

アルマ:(参加者になって)「警備員を呼べー!!」

GM:「ローブの男……!? 何者だ!」と警備員がドコドコ来ます。「いたぞ! あいつだ! 総員、何としてでも捕獲しろ!」

アルマ:あ、先に警備が集まった段階で《クリエイトダークネス》しましょ。

GM:はいほい。

アルマ:警備員を巻き込むくらいの闇が発生して皆ひるむ。

GM:「うおっ……!? なんだこれは……!! ひるむな! 闇の中に突っ込め!!」という感じで襲いかかってきます。というわけで判定ダイスをお願いします~。難易度は26で。

アルマ:はーい。

GM:この展開だと、判定失敗したら言い逃れできずに結構やばそうだけど、頑張れ!!

アルマ:そうだね(笑)では判定……クリティカルした! 大成功!

GM:さて、無事成功しましたので警備員をかわしました。「よし捕まえたぞ!!」と警備員はお互いをつかみ合っています。

アルマ:じゃあ、人質に取ったおっさんに「悪かったな!」ってこそっと言ってから去りますよ。

GM:警備員はというと、お互いにお互いをボコボコ殴り合っている模様。色々阿鼻叫喚ですが、暗いのでかなりシュールです。

アルマ:では集合場所のエントランスに向かおう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る