◆ミドル7◆いざ、晩餐会へ
GM:さて、あなたはマダムと少年に出会い、よくわからない話を聞き、MPポーションを渡すという有意義な時間の使い方をしたわけですが。
アルマ:んで、冒険者の道を勧めておいた。
GM:やっとこさっとこパーティーのお時間でございます。
アルマ:メインイベントやー!
GM:とりあえずブリュンヒルデを迎えに行きましょう。あまり待たせるとろくなことがないので。
アルマ:そうですね、ではホテルの8階へ行きます。
GM:では8階です。
アルマ:御部屋をノックします。
ブリュンヒルデ:「はあい。どなたかしら」と返答があります。
アルマ:「あ、アルマです」と。
ブリュンヒルデ:「まあアルマ様! お待ちしておりましたわ」と声がしてドアが開きます。
アルマ:ブリュンヒルデもおめかしね?
ブリュンヒルデ:もちろん! ローブの上からシルクのストールを巻いたり、異様に派手な髪飾りをしたりで準備はばっちりです。
アルマ:「おお、素敵にまとまってるね、気合十分!」
ブリュンヒルデ:「ええ。一世一代のパーティーですもの! 張り切っていきますわよ。アルマ様」
アルマ:「もちろん! スラムのために仕事仕事!」
ブリュンヒルデ:「ふふ、その意気ですわ!」
アルマ:そういえばパーティ会場は生物の持ち込みはいいのかなあ。
GM:あーそれね。隠してくれた方がいいですねー。
アルマ:了解。燕尾服の下に隠すとかしますね。
GM:お尻のあたりなら隠れるんじゃないかな、燕尾服はお尻が長いので。
アルマ:じゃあお尻の辺りにラグナを抱きつかせて、良く見ると燕尾服がぽこっとしている感じで。
ブリュンヒルデ:「ではアルマ様、こちらをお持ちになって」と小さな袋を渡します。
アルマ:「ん、これは?」と質問します。見た目はどんな感じかな?
ブリュンヒルデ:「これは仕立て屋の方が作ってくださったものなのです」
GM:ふっつーの巾着ですね。茶色で、少し厚手ですが手に収まるサイズです。
ブリュンヒルデ:「どういう仕組みなのか、私にはわかりませんが……いくらでも物が入る巾着なのだと仰っていましたわ」
アルマ:「異次元バックの類似品かな」
ブリュンヒルデ:「あんなものは子供だましだと仰っていましたわね……」
アルマ:「ふーん、というかあの仕立て屋もタダ者じゃないね? 俺いきなり撃たれたもんよ」
ブリュンヒルデ:「ふふ。私と彼女は長い付き合いですが、なかなか警戒心が強い御方でして。あまり他人のことを信用してくださらないのです。とても悲しいことなのですが……」
アルマ:「……確かにね」
ブリュンヒルデ:「でも、こうしてアルマ様が無事に帰って来てくださったということは、彼女もきっとアルマ様を信用なさっているんだと思います」と言って微笑みます。
アルマ:「ははは、そういうことは早めに言っておいてもらいたかったというか……」
ブリュンヒルデ:「あら、私としたことが説明不足でしたわ。でも、結果的に大丈夫でよかったですわ」
アルマ:「……ま、まあそうね?」
ブリュンヒルデ:「では、手頃な品から、この巾着に入れていきましょうね」とアルマをまっすぐ見つめます。
アルマ:「そうだった、貧しい人を救うために頑張らないと!」
ブリュンヒルデ:「ええ! では参りましょう!」と言って立ち上がります。
GM:はい、ではポカソのお屋敷に向かいましょうー。
アルマ:ういー。
GM:実はポカソはグラマティスタ在住ではなくあちこちを行き来しているので、今回行くところは彼のお屋敷ですが本宅ではないということで。
アルマ:別荘か、リゾート感覚だね。
GM:ではホテルの8階からエレベーターに乗ってロビーへ。夜なのでちょっと雰囲気が変わってますね。なんとなく慌ただしい感じ。
アルマ:あ、ちょっと道中で二三やりとりしたい。
GM:ああ順次やってくださいー。
ブリュンヒルデ:「さあ、これからが本番ですわ。アルマ様、張り切っていきましょう!」と遠くを見つめて言います。
アルマ:「あー、ミ、ミシェル? ブ、ブリュン……ヒルデさん? 何て呼べばいいかな?」って言うのが決めたかった。一応本名知ってしまったのでね。
ブリュンヒルデ:「うふふ。好きなように呼んでいただいて結構ですわよ。私の名前は随分呼びづらいですから、皆さんあまりこの名前を呼んでくださらないのですが……」
アルマ:「うーん、ブリュンヒルデは長いから……ヒルデでいいかな? どう?」
ブリュンヒルデ:「ええ、もちろん構いませんわ!」
アルマ:「良かった、じゃあ改めてヒルデ、よろしく!」
GM:大体お前呼ばわりされることが多いようですね、彼女は。
アルマ:多分、こちらも慣れるとお前になりそうな予感します。
GM:それがいいですね、ではそのまま会場へ。
アルマ:うす。
* * *
GM:ポカソのお屋敷に着きました。
アルマ:やっぱり栄華の限りを尽くしているのかな。
GM:いやー立派ですね。というか門から入らないといけないので、お屋敷はまだ遠くに見える感じなのですが。
アルマ:庭が広いんだね。きっと噴水とかあるやつ。
GM:あるでしょうね。ではまず門から入りましょう。
アルマ:はいはい。
GM:またもや、いかつい門番がいます。名刺をちらつかせて黙らせましょう。
アルマ:そんなんばっかだなあ。チラチラッ。
GM:だってそういう街だもの~。
ブリュンヒルデ:「中ではお面の着用をお願いしますね」と言う。
GM:では仮面をONしましょう。
アルマ:「そうだったそうだった」と竜の仮面を被ります。てか仮面があるから盗みにも適しているのね……さすがというか。
GM:まあまあ。どうせバレる可能性しかないですけどね。うまくやればそのまま脱出できるかも?
アルマ:そう願いたいね。ところでヒルデのお面は? 何モチーフ?
GM:キツネがモチーフになっています。もちろん造ったのは仕立て屋です。
アルマ:うそつきだから?
GM:キツネは強欲の象徴だそうです~。
アルマ:へー。「(意外とその辺こだわるのな、あの仕立屋)」
GM:仕立て屋は皮肉とか好きなので、そういう仕様らしいです。では先に進んでいきましょう。
アルマ:うい。
GM:庭はありえないほど広く、完璧に整えられた植木のせいで迷路のようになっています。そこに身なりのいい貴族達が仮面をまとっていろいろと談笑しています。意外に参加者は多いようですね。
アルマ:皆ペア参加で仮面を付けているんだよね。
GM:そうそう。
ブリュンヒルデ:「さあアルマ様、こんなところでぐずぐずしてはいられません。サーチ&デストロイで行きましょう」
アルマ:「といってもどこに行けば? って何それ」
ブリュンヒルデ:「もちろん今回の抱負です」
アルマ:「探す&壊すってこと?」
ブリュンヒルデ:「壊すだなんてとんでもない! ちょっとお借りしていくだけですわ。お返しは来世ですることになるかとは存じますが」
アルマ:「まあ奪っちゃったらそうなるね」
ブリュンヒルデ:「さあ! ともかく屋敷へ参りましょう!」といってずんずん進んでいく。
アルマ:「了解」
GM:というわけで屋敷の手前まで来ました。
アルマ:「やっと入り口か」
GM:三階建てですが、一階一階がでかいのでかなり威圧感があります。
アルマ:美術館とか博物館みたいな感じですかねえ。
GM:そうだね、まさにあんな感じ。
アルマ:大理石だ大理石!
GM:もちのろん。ではいよいよ中に入りますよ。
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