MIDDLE PHASE

◆ミドル1◆中央地区

GM:と言うわけであなた方は白いローブの女性に導かれ、さらに街の中央の方へやってまいりました。中央地区の入り口は大きなゲートで区切られています。つまり東西南北にゲートがあるのね。んでゲート同士を大きな壁が繋いでおります。威圧感。

アルマ:「(こん中は確かお偉いさんの居住区だよなぁ)」ゲートを通らないと中には行けないんだ?

GM:そうそう。屈強な警備員が封鎖しているの。

アルマ:下々のものが勝手に入らないようにか。

GM:さてゲートには屈強そうな男女がいて、近づくあなたたちをめちゃくちゃ睨んでいます。「ゲートパスの掲示を」と女の方が言います。

アルマ:「(うー、どうすっかなあ。俺、冒険者証しかないけど)」

GM:すると、ローブの女性がゲートパスを差し出し、「こちらは私のご友人ですわ。通して差し上げて」と。

アルマ:「?」

GM:男の方があなたとラグナを厳しくチェックしていますが、しばらくして頷いたのち、「どうぞお入りください。ただし、トラブルだけは避けていただけますよう……」と言います。「わかっていますわ。この方ならば、何も問題ありません」と、ローブの女性が応じます。

アルマ:「(ふぅ、一安心だな)」

GM:さて、ゲートが開きまして中に入ります! 街の中央は色彩から何やら全く別の街だと言ってもいいものでした。最新の錬金術や魔術を駆使して作られた驕奢な建物が並び、街全体の鮮やかな色使いが目に痛いほどです。

アルマ:豪華だ。全く、人民が苦しんでいるのに、エライ方々はいいご身分ですねえ。あ、そうだ、ローブの女性に聞いておこう。「というかどういう身分の方? ここに入れるってことは上流階級なんよね?」とこっそり。

???:「ふふ、私は大した者ではありませんわ」と笑って受け流します。

アルマ:「ふうん」

???:「ここにいらっしゃる方々はエリンの中でも本当に一握りの階級の方々……人々皆の憧れなんです」と言った後怪しく微笑みます。

アルマ:「(憧れ……ねぇ)」……あ、そうだ。今回のセッションの形式上、メタ的にはこの人がPC②のブリュンヒルデさんだと分かってしまうんだけど、ちょっと質問。

GM:分からなくていいことも人生には多々ありますが、それはそれとして質問をどうぞ。

アルマ:えーっと、種族はドラゴネットのメディオンだったよね。それっていうのは特定部位を見ないとわからないから、ぱっと見、普通のヒューリンに見えるのかな。

GM:そうですねー。それを隠すための左腕が長いローブです。若干目が竜眼っぽいかな? よくよくみると瞳孔が違う的なアレ。

アルマ:なるほど。ラグナは同族の臭いは何となくわかるはずだから……そうだな、いつもはすごく人見知りするラグナだけど、この人に対してはあまりそのような素振りを見せないってことにしよう。

GM:いいですねそれ。

アルマ:ラグナの様子から、もしかしてこの人、竜族の血を引いてるのかな? って感づいた。でも、こちらからは特に何も言わない。ほぼ初対面だしね。 

GM:了解です。

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