◆オープニング2◆白に交われば黒くなる
GM:さて、アルマは街の中央部に向かう大通りを歩いています。周囲を見回しても慌ただしく人が行き交ってる感じで。時間帯は昼下がり。
アルマ:さっきよりも賑やかなところだね。色々お店とかもあって、ラグナも興味深そうにキョロキョロしてる。「お、あっちに面白そうなものがあるぞ。行ってみるかー」
GM:さて、そんな感じでラグナとのびのび散策を楽しんでいると、急に後ろから誰かがぶつかってきました。
アルマ:どんっ!
GM:こらえてもいいです。
アルマ:いきなりだったんで「うっ!」っと前に転びます。
GM:OK。というわけであなたは転んでしまいました。
アルマ:「ってぇなあ……なんだなんだ?」
GM:アルマがこけるのを周りの人も見てて、大丈夫か? って感じになっている。
アルマ:転んだまま、少し上体を上げて振り返るように後ろを見ます。
GM:すると転んだアルマに白くて細い腕が差し伸べられます。
アルマ:「ん? うん?」
GM:視線をあげると、白いローブに身を包んだ女性が立っていました。そのローブは一見して大変古いもののようですが、デザインは現代的に直してあります。ローブはアシンメトリーになっていて、右腕の方は肩で終わっていますが、左腕の方は五分丈ぐらいの長さがあります。
アルマ:気品にあふれる感じ?
GM:そうですね。あと、両手には手袋がはまっています。白いローブに合わせた純白の綺麗な手袋です。
アルマ:お上品ですこと。
???:「ごめんなさい……少しよそ見をしていて、ぶつかってしまいましたの」
アルマ:「ああ、こちらこそゴメン。のんびりしていたもんで」
???:「どこか、お怪我はありませんか?」と女性が言います。
アルマ:女性の方に向き直って差し出された手を取るね、んで立ちあがる。砂とか払いながら、「怪我? だいじょぶだいじょぶ! これでも冒険者だから。こういうのには慣れ……てもないな。まあ、あんま気にしないで」
GM:不意打ちだったから流石にどこか擦りむいてたりするんじゃない?
アルマ:じゃあちょっぴり指を切ってしまったことにしよう。
???:その指の切り傷を見て、「まあ! こんなところから血が……私のせいで……本当にごめんなさい」となんだか大げさに謝ります。
アルマ:「……いや、そ、そんなに大げさに謝られても、旅してたら怪我なんて別に珍しくもないし……。むしろそっちは? 怪我はない?」
???:「ええ、私は大丈夫です。これでも、丈夫さが取り柄なんです」と言って笑います。
アルマ:あ、ラグナはシャイなので初対面の人の前では俺の後ろに隠れるという萌えポイントを披露します。ちなみにローブを着ているけど口元は見えるのね? フードは被ってる?
GM:いえ、フードは被っていません。
アルマ:じゃあ顔見えるね?
GM:見えますね!
アルマ:「お互い丈夫でよかったよかった!」と言ってこちらもにっこりします。
???:「ふふ、素敵なお顔をなさいますのね」
アルマ:「いやぁ、それほどでも」
???:「あ、そうだ。もしよろしければ……ご一緒にお食事でもいたしませんか。これも何かの縁ですし、お詫びもさせていただきたいのです」
アルマ:「えっ? いやそんな大げさな。お気持ちだけで十分です」
???:「いえいえ、私の気持ちも収まりませんし……それに見たところ、この街は初めてですよね?」
アルマ:「あ、やっぱり分かります?」
???:「ええ何となく。私の方が少しばかりこの街に慣れていますから、美味しいお店をご紹介しますよ? いかがです?」
アルマ:折角の厚意を無下にするのも悪いし、少し悩んでからこう言う。「いいん……ですか? じゃあ、せっかくだから受けようかな、ね、ラグナも」
???:「ええ、そちらのかわいいお友達もご一緒に」
GM:一緒に食事に行くことになったところで、オープニングは終了です。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます