好きです文庫本

 今回は直接ミステリとは関係のない話ですが、お付き合いいただければ幸甚です。

 さて、数ある書籍の形体の中でも、私は文庫本が一番好きです。

 文庫本が他の書籍よりも優れた点として、まずコンパクトで持ち運びに適しているということが挙げられます。私は、出先などで不意に時間が余ってしまうことを異様に恐れるので、外出時には文庫本が欠かせません。鞄の中に容易に入り(除:京極夏彦きょうごくなつひこ百鬼夜行ひゃっきやぎょうシリーズ)、重量もないため、どこでも簡単手軽に読むことができます(除:京極夏彦の百鬼夜行シリーズ)。

 次に、ブックカバーが豊富であることもポイントが高いです。というか、ハードカバーや新書サイズのブックカバーは、ほとんど売っていません。色々なデザインのカバーを気分によって掛け替えて読書を楽しめるのも文庫本の良いところです。

 最後に、とにかく安い。初見の作家の本などは、ハードカバーでは躊躇してしまいがちですが、文庫本であれば容易に購入できます。私はこれまで、文庫本の価格的ハードルの低さのおかげで、それまで知らなかった多くの作家との出会いを果たしてきました。

 そんな文庫本好きの私が、各出版社が出している文庫本について、レーベルのラインナップや内容についてはもとより、「文庫本」という、いわばハードについても含んで語ってみようと思います。



・新潮文庫

 私が「文庫本」と聞いて真っ先に思い浮かべるのが、新潮社が出している新潮文庫です。私は、「新潮文庫こそ文庫界の王者」と勝手に思っています。新潮文庫に使われている紙は、他に比べて格段に質がよいと感じます。ツヤがあるし、実際撫でるとツルツルします。カバーのデザインは地味なものが多い印象ですが、中身で勝負という、まさに質実剛健を地で行く文庫本です。

 それと、新潮文庫といえば、必ず付いてくる「スピン」です。「スピン」とは、本の上部に綴じ込まれている紐状のしおりのことです。これは重宝します。ミステリ読みはしおりを多用するからです。館の見取り図が出てきたら、必ずそのページにしおりを挟んでいつでも開けるようにしますし、気になる証言や地の文をすぐに確認できるようにと、しおりは何枚あってもよいのです。スピンがその補助の一端を担っているのは間違いありません。紙の質、スピンと、新潮文庫は地味ですが丁寧な仕事ぶりが光る逸品です。私は「新潮文庫は一冊一冊、職人が手作りをしている」と言われても信じます。

 新潮文庫で思い出深い作品といえば、私は真っ先に「シャーロック・ホームズシリーズ」を思い浮かべます。私が初めて買った文庫本が、新潮文庫の『シャーロック・ホームズの思い出』でした。それまで図書館で子供向けにリライトされたミステリしか読んでいなかった私は、字も小さく(今の基準で見ると、本当に昔の文庫本の文字は小さいです)、漢字にルビも振っていない文庫本を手にして、何だか大人の世界に足を踏み入れたような、わくわくした感覚を味わったものでした。

 この延原謙が翻訳した新潮文庫版は、恐らく本邦最も多くの人に読まれ、愛されてきたホームズなのではないでしょうか。私が最近買い直した『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』は、平成27年の発行で何と百五刷を数えています(ちなみの初版発行は昭和三十年とありました)。このシリーズは百刷目を境にして古くなった訳文を改訂しています。この改訂に携わったのが、訳者の子息である延原展であることも歴史の長さを感じさせます。新潮文庫のホームズは、これからも日本のミステリファンたちに愛され続け、そして、恐らく日本人がホームズとのファーストコンタクトを果たす一冊として、永遠に読み継がれていくことでしょう。



・講談社文庫

 私が初めて読んだ「新本格」が、講談社文庫から出ていた『46番目の密室』(有栖川有栖ありすがわありす 著)だったこともあり、こと講談社文庫にも個人的に思い入れが強いです。『46番目の密室』は名探偵火村英生ひむらひでおの初登場作品ですが、これ限らず、『十角館の殺人』の島田潔しまだきよし。『占星術殺人事件』の御手洗潔みたらいきよし。『雪密室』の法月綸太郎。『姑獲鳥うぶめの夏』の京極道きょうごくどうこと中禅寺秋彦ちゅうぜんじあきひこなど、講談社文庫は日本を代表する多くの名探偵たちの初登場の舞台となってきました。このせいか、講談社文庫作品は他レーベル(「創元推理文庫」などの専門レーベルは別にして)よりも本格ミステリ率が高いような気がします。ミステリといえば講談社文庫、という印象を持つミステリファンは多いのではないでしょうか。

 講談社文庫といえば、作家ごとに色分けされたカラフルな背表紙を思い浮かべる、という方も多いでしょう。あの色はどうやって決められているのでしょうかね。作家の好みを聞くのでしょうか。あまり色に片寄りが出ないように、出版社側からあてがわれるのでしょうか。

 あと、講談社文庫は、巻末に添えられている「刊行の辞」に、とてもいいことが書いてあります。抜粋します。

「いたずらに浮薄な商業主義のあだ花を追い求めることなく、長期にわたって良書に生命をあたえようとつとめるところにしか、今後の出版文化の真の繁栄はあり得ないと信じる」

 そんな理念のもとに刊行されている講談社文庫が、多くのミステリ作品を送り出しているというのは非常に頼もしく思います。



・角川文庫

 私が角川文庫に持つイメージとして、一番に出てくるのは「カバーイラスト」です。というのも、文庫本(に限らず文芸書)はカバーに必ずしもイラストが使われるとは限りません。写真のコラージュだったり、幾何学的な模様の羅列だったり、イラストが使われていても、本(小説)の内容には直結しない抽象的なイメージイラストだったりすることが多いです。ですが、角川文庫は作品の内容に直結したイラストをカバーに使うことに積極的なように感じます。分かりやすさ重視ということなのでしょうか。いわゆる「キャラクターミステリ」に属する作品の場合、それは特に顕著です。相沢沙呼あいざわさこの「マツリカシリーズ」や、太田紫織おおたしおりの「櫻子さんシリーズ」などは、ライトノベルレーベルかのような、キャラクターを前面に推しだしたイラストを付けています。角川文庫といえば、かつて横溝正史よこみぞせいしの金田一シリーズを映画化して大ヒットさせた実績もありますから、作品のビジュアル的な面も大事にしているのかもしれません。

 そう、角川文庫といえば、切っても切れないのは金田一耕助シリーズですね。時代とともにカバーがリニューアルされつつ、「金田一耕助ファイル」とナンバリングされ、ずっとミステリファンのみならず全ての日本人に愛され続けてきた、まさに角川文庫の顔ともいえる存在でしょう。

 角川文庫にも巻末に「発刊に際して」が添えられていますので、一部抜粋してみます。(ルビと括弧内は筆者)

「しかし私たちはいたずらに百科全書的な知識のジレッタント(好事家こうずかのこと)を作ることを目的とせず、あくまで祖国の文化に秩序と再建への道を示し、この文庫を角川書店の栄ある事業として、今後永久に継続発展せしめ、学芸と教養との殿堂として大成せんことを期したい」

 ちょっと商売気のある内容が角川らしいと思います(笑)。



・創元推理文庫

 ミステリ好きにはこのレーベルは外せないでしょう。何と言っても名前に「推理」と入っているくらいですからね。ご存じ、東京創元社が出しているミステリ専門の文庫レーベルです。国内作品はもちろん、海外ミステリの翻訳にも積極的なのが嬉しいところです。

 このレーベルは、かなり最近までカバーにコーティングがされていなかったり、印刷が薄くて読みにくいものがあったりして、悪い意味で外面で勝負しないというか、「読みたいやつだけ読めばいい」みたいな突き放したイメージがあったのですが、さすがに最近は変わってきていますね。

 創元推理文庫一番の顔といえば、個人的な趣味も込めて、有栖川有栖の江神二郎えがみじろうシリーズを挙げます。有栖川のシリーズ探偵と言えば、東の火村、西の江神ですが(どちらも活動拠点は同じ関西なのですが)、火村があちこちの出版社のレーベルに顔を出しているのに対し、江神の活躍が文庫本で読めるのは創元推理文庫だけです。彼はきっと一途なのでしょう(何が? あと、火村が浮気性だと思っているわけではありませんので、念のため 笑)。

 ところで、この創元推理文庫には、他の文庫レーベルと違う点がひとつあるのですが、ご存じでしょうか? その違いとは、ページ表記が本の下側にあるという点です。文庫本は通常、本の上側(いわゆるヘッダー)にページ番号を振っていますが、創元推理文庫だけは、ハードカバーや新書と同じく下側(フッター)にページ番号が記載されているのです。これにはどういった理由があるのか(逆に、他のレーベルの文庫本はどうして上側にページを振るのか)謎です。



・光文社文庫

 この光文社文庫も、講談社文庫と同じく、背表紙が作家ごとに色分けがされています。違いとして、講談社文庫がタイトル側に配色がされているのに対し、光文社文庫は作者名側が色分けされています。どちらの背表紙も、上に作者名、下にタイトルという配置になっているため、配色のパターンがまったく逆ですね。この両文庫を並べて入れると、本棚がとてもカラフルになります。

 光文社文庫といえば、カバー返しの上下が斜めに面取りされていて、それがかっこよかったのですが、最近はなくなってしまいました。その面取りの仕方も、ほぼ45度と深かったり、浅く上、もしくは下だけが面取りされていたりと、刷られた時期(なのでしょうか?)によって色々なバリエーションがありました。

 あと、カバーが上質なのも光文社文庫の特徴でしょう。最近は全部光沢のあるものになりましたが、少し前はマットな質感のカバーで、これがとても上品で私は大好きでした。

 光文社文庫のカバーといえば、どういうわけだか、島田荘司しまだそうじ作品だけ材質が違っているのも大きな特徴でしょう。光文社文庫の島田作品は、光沢のあるものでも、マットなものでもない、和紙のような独特な材質になっています。どういう理由によるものなのでしょうか。謎です。

 光文社文庫で印象深いのは、東川篤哉ひがしかわとくやの「烏賊川市いかがわしシリーズ」です。名(迷?)探偵鵜飼杜夫うかいもりおが活躍するこのシリーズは多くが光文社文庫から発刊されています。あらゐけいいちが描く、いい感じに気が抜けた温かい画風のカバーイラストも、作品イメージにベストマッチしています。



・ハヤカワ文庫

 翻訳ミステリといえば、今も昔もハヤカワ文庫抜きには語れないでしょう。アガサ・クリスティ、エラリー・クイーン(ハヤカワ文庫は「エラリイ・クイーン」と表記)、ジョン・ディクスン・カー、といった海外レジェンドミステリ作家の作品に初めて触れたのがハヤカワ文庫だった、というミステリファンは多いことと思います。特にクリスティに関しては、独自に「クリスティ文庫」というレーベルを作る力の入れようです。

 このように海外ミステリを得意としているハヤカワ文庫ですが、その分弊害もあります。いくつかの作家、作品については、ハヤカワ文庫を出している早川書房が「日本語版翻訳権独占」という契約を結んでいるケースが多く、クリスティの超有名作『そして誰もいなくなった』も、早川書房が「日本語版翻訳権独占」契約を結んでいます。よって、早川書房が再版をかけないため、長い間書店の店頭に並ばなかった名作も多くありました。カーの『三つの棺』クイーンの『厄災の町』『九尾の猫』なども早川書房の「翻訳独占権」対象作品ですので、これらの作品を読むためには、古本屋を当たるしかなかったときも一時期ありました。現在は上記三作品とも新訳で再版されていますが、まだクイーンの後期作品などには「翻訳独占権」に該当し、かつ絶版中のために読むのが困難な作品がいくつかあります。

 さて、ハード的にハヤカワ文庫を語る上で避けて通れないのが、サイズの問題でしょう。ハヤカワ文庫は他のレーベルに比べて格段に縦のサイズが大きいことはよく知られています。いわゆる「トールサイズ」というやつです。これは型を大きくすることで、同じページ数でも字のサイズを大きくして読みやすくする、という効果を狙ってのことだそうですが、これも重大な弊害を生み出しています。ご経験された方も多いでしょう。そう、通常のブックカバーに入らないのです。文庫本のサイズは統一されているわけではなく、出版社によって多少の大小はあるのですが(新潮文庫や光文社文庫も他より背が高いのですが、ブックカバーに収納可能なサイズに収まっています)、ハヤカワ文庫は大きすぎです。市販のブックカバーには、「※ハヤカワ文庫には対応していません」とわざわざ書いてあるものも多いほどです。かといって、ハヤカワ文庫に対応するブックカバーを作ったら、間違いなく他の文庫を入れるときには逆に、ぶかぶかになってしまうでしょう。本棚に入れたときにも、ハヤカワ文庫だけが飛び抜けて背が高く目立ってしまい、見た目にも美しくありません。何とかしてほしいものです。



・春陽文庫

 他よりは少しマイナーなレーベルになってしまうのですが、個人的に思い入れが深いのが、春陽堂書房が発刊する春陽文庫です。時代物を得意としているレーベルなのですが、この春陽文庫のシリーズに「江戸川乱歩文庫」なるものが存在するのを御存じの方はいらっしゃるでしょうか。

 言わずと知れた本邦ミステリ界最大のレジェンド、江戸川乱歩の作品であれば、今やあらゆるレーベルから出版されており、読むのに事欠くことはありません。ですが、この春陽文庫の「江戸川乱歩文庫」には、ここだけにしかない唯一無二オンリーワンの特徴があるのです、それは、銅版画家の多賀新たがしんが描く表紙絵です。どう言葉を駆使しても言い表せない、「幻想的」というにはあまりに醜悪、「恐ろしい」というにはあまりに美しすぎる、あの表紙絵の数々。乱歩の世界をあれほど見事に表現した視覚芸術を私は他に知りません。この、江戸川乱歩×多賀新の組み合わせ、東川篤哉×あらゐけいいちと同じか、それ以上にベストマッチすぎます。ご存じないという方は、ぜひとも書店で見つけるかネットで検索してみてください。小さい子が見たら(私のように)トラウマ必至レベルの美しさです。

 春陽文庫には乱歩の他に横溝正史の作品も多数あります。もちろんそのほとんどが金田一耕助シリーズ……なのですが、そのラインナップには、『獄門島』や『犬神家の一族』といった、幾度も映像化された誰もが知る有名作はありません。春陽文庫の金田一シリーズラインナップの一部タイトルを挙げてみると……『貸しボート13号』『魔女の暦』『毒の矢』……これらの作品、ご存じですか? 金田一シリーズの中でもあまり知られていないマイナーな作品、いわば「金田一B面セレクション」ともいえるラインナップを春陽文庫は揃えているのです。マニアックすぎます。残念ながら、現在この春陽文庫版横溝正史シリーズは絶版となっているようです。



・その他文庫

 私があまり数を持っていないため、語れることの少ない文庫本レーベルを一気に挙げていきたいと思います。各レーベルのファンの方、ごめんなさい。


・集英社文庫

 漫画界では「少年ジャンプ」を擁する大巨人、集英社も、文庫本界では他出版社に一歩譲ります。町の小さな書店などでは、集英社文庫そのものを置いていないお店も多いでしょう。集英社文庫もハヤカワほどではありませんがサイズが大きいです。ミステリ作品では、麻耶雄嵩まやゆたか作品を多く揃えています。実写ドラマ化した『貴族探偵』も、この集英社文庫ですね。


・中公文庫

 雑誌「中央公論」で有名な中央公論新社の文庫レーベルです。ここの売りはやはり、2013年に鬼籍に入ったミステリ作家、今邑彩いまむらあやの作品群でしょう。青い背表紙と、北見隆が描く特徴的な表紙イラストが目を引きます。私の好きな、西澤保彦にしざわやすひこの『聯愁殺れんしゅうさつ』も、ここから出ています。中公文庫もカバー折り返しの上部が斜めに面取りされていておしゃれです。


・文春文庫

 文藝春秋が出している文庫レーベルです。ここのいち推しは何と言っても、折原一おりはらいちの「○○者」シリーズです。どの作品も、超絶叙述技巧を駆使した傑作ばかりです。島田荘司作品も取り揃えており、『魔神の遊技』『溺れる人魚』といった、春陽文庫における横溝正史ラインナップのような、こちらも「御手洗B面セレクション」とでも呼べる隠れた逸品が名を連ねています。


・祥伝社文庫

 この祥伝社文庫には、ハード的に無視できない珍しいシステムがあります。それは、「100字書評」が付いているということです。原稿用紙のように升目になったページが巻末に付いており、本を読み終えた読者がそこに書評を書き、「切り取り線」で切り離して出版社に送る、というものです(裏面には簡単なアンケートもあります)。何とも味わい深いアナログなシステムです。このネット全盛の時代に、あえて肉筆と郵送による書評を送ってくれ、と訴えかけるその姿勢は、とても素晴らしいものです。この書評をもらった作者は嬉しいのではないでしょうか。たとえ辛辣な言葉が並んでいたとしても、本を買って読んでくれた読者の生の声、生の肉筆による文章というものは、今の時代とても得難いものだと思います。


・河出文庫

 黄色い背表紙でおなじみの、河出書房新社のレーベルです。ここの「シャーロック・ホームズ全集」は圧巻です。作品をより理解するための細かな注釈、解説に加え、何と初版本に掲載されたイラストも全点復刻収録しているという、まさにホームズ作品の決定版ともいえるシリーズを出しています。

 他に変わったところでは、『アンフェア』のタイトルでドラマ化された有名作品、秦建日子はたたけひこの『推理小説すいりしょうせつ』はこのレーベル発です。


 以上、ざっと私の本棚を眺めながら書いてみましたが、もしかしたら書き逃しているレーベルもあるかもしれません。ご容赦ください。


 これを読んでいただいている皆様に、どこかへ旅に出る、または出張に赴く予定がおありでしたら、旅行用具の他に、お気に入りのブックカバーをかけた文庫本を一冊、そっと鞄に忍ばせてみてはどうでしょうか。ちょっとした待ち時間に、スマートフォンやゲーム機ではなく、文庫本を開いてみてはいかがでしょう。電子ディスプレイからは得られない、紙とインクだけが持つ温もり、存在感がそこにはあると信じています。

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