第6話
No.6 俺の場合。 猫宮 萩
最初は気にならなかった。
背の高い女の子だなぁくらいにしか思っていなかった。
でも、関わっていくうちに、気づけば目で追っていくようになっていた。
ももちーと話をしながら、嬉しそうに笑うけど、どこか悲しそうな表情とか。
楽しそうに話していたのに、ふとももちーに気づき熱っぽく見つめているような表情とか。
先輩の方を見て、イラついているかのような表情とか。
それを見ているうちに、惹かれていった。
俺に、その表情を見せてほしい。俺にだけ、笑顔を向けてほしい。
「おっはよーござーあーす。」
「おー、おはよーももちー」
「もー先輩、やめてくださいよーその呼び方ー。」
「仕方ないじゃん、この部活、あだ名で呼ぶ決まりだから(笑)」
「…………。」
あーあ、きよちゃんおこだ。
機嫌悪いなあ。
先輩のせいだわ。
まぁ、どうしようもないけど。
「僕そんな可愛いキャラじゃないっすよ。」
「えー、かわいいよ?ももちー。」
とうとう我慢ならなかったきよちゃんが、ももちーに声をかけた。
「オハヨ、相沢。」
「っはよーすももちー」
「おっはよー清香に萩ちゃん。」
きよちゃん、嬉しそう。
きよちゃんのあだ名は『きよちゃん』
でも、ももちーだけは『清香』呼び。特別感。
まぁ、ももちー何も考えてないんだろうけど。
それで、喜ぶきよちゃん、可愛いなぁ。
僕らの恋の行方 柚雨。 @yuu_1527
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。僕らの恋の行方の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます