永遠、あるいは。

@blanetnoir

「この命が果てるまで」




共に生きると誓い、結ばれた。




「限りある命だから」




後悔のないように、日々愛を伝えあった。




「明日生きてる保証なんてないの」




だからこそ、私たちの間に生まれてきてくれた子どもたちにも限りある人生を心のままに全うする大切さを教えて育てた。




そんな我が子たちも成長し、





気づけば祖父母と呼ばれることになり、





先日、孫の結婚式に出席した。






手を繋ぎ青空のもと祝福を受ける愛しい孫と、その伴侶の笑顔が心に染みる素晴らしい時間だった。




あんなに小さかった赤ちゃんが、私たちの教えてを引き継いで心にまっすぐ選んだ人と、これからの人生を歩んでいく。




その門出の場に、こうして私たち二人が立ち会えたことは、本当に奇跡だと思う。





私たちが結婚した日のことを、昨日のことのように思い出せるけど、あの頃には全く想像すらしていなかった幸せの景色がいま目の前にある。



二人固く手を、あの頃と同じように握り合いながら、



まだ、二人でいられることに感謝している。



こんなに長生きできるなんて、なんて贅沢な人生なんだろう。






孫の晴れの日を想像出来なかったように、貴方を失う日を想像できないし、もしかしたから私たちはこのまま有限のリミットを超えて、




永遠にこのまま二人でいられるのではないのかしらと思い始めてるの。




もうあと2、3年すれば年齢の桁が1つ増える貴方、出会ったあの日から年の差が縮まることも離れることなく今日まで来れた。





ああ神よ、後生だから、

ここまで来た私たちを、引き離すことはしないでください。





永遠か、あるいは同時を。

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