明日

勝利だギューちゃん

第1話

「また明日ね」


そう言って別れた・・・

「明日」・・・


それは、必ず来るという保証は誰にもない。

「時間」

神があらゆる生物に与えた、数少ない平等なもの・・・


小さい頃は、「明日は来る」と信じていた・・・

でも・・・でも・・・

大きくなるにつれて、「明日」が来るという保証はい・・・

それに、本能的に気付く・・・


それが、「幸」か「不幸」か、わからない・・・

でも、毎日を大切に出来るようになったので、いいかもしれない・・・


昨日、彼女と別れた。

「また、明日ね」

それが、最後の言葉となった。


俺は事故で、片目を失明した。

最初は悔しかったが、彼女に支えらた・・・

彼女と生きたいと願った・・・


僕には、「明日」が来た。

でも、彼女には「明日」が来なかった・・・


昨日、彼女と別れた直後・・・

彼女は、交通事故で、空へ・・・帰った・・・


病院に駆け付けた時、彼女はすでに、冷たかった・・・

僕は、放心状態になった・・・

ぬけがらと言った方が、適切だろう・・・


ただ・・・


先程、彼女の両親が、訪ねてきた・・・

彼女が、僕に手紙を残していてくれていたとの事・・・

手書きの手紙だった・・・


見るのが辛かったが、開けてみた・・・


「前略


○○くん


いつも、ありがとう。

君がこれ読んでいるという事は、私はもういないね。


出来る事なら、この手紙は君には見て欲しくなかった。

この手紙は、私にもしもがあったときに、君に渡してくれるように、

お父さんと、お母さんに、頼んでました。


いつも、君と話してたね。

「人間、どうなるかわからないから、毎日を大切にしよう」って・・・


その言葉通りに、ふたりで毎日を大切に生きてきたね。

だから、私は悔いはないよ・・・


ただ、君とはちゃんとお別れしたかったな・・・


私はもう、そばにはいられないけど、こっちで君を見守ってるから・・・

君がこっちに来て私と再会した時に、自慢できるような人になってね。

「私の彼氏なんだぞ!この人は・・・羨ましいだろ」ってね・・・


だから、なるべく遅く来てね。


ありがとう。君に会えて、幸せだった。


最後に一言だけ、いいかな・・・

「君の体の一部になりたい」


早々


君の恋人、××より・・・」


手紙はそこで終わっていた・・・


数日後、僕は手術をして、片目の視力を取り戻した。

彼女からの、プレゼントだった。


僕はひとりでは、無くなった。

「これじゃあ、リタイアできないじゃないか・・・」

嬉し涙が止まらかった・・・


これからは、2人で明日を信じて行こう・・・

いつか、再会出来る日まで・・・


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明日 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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