エピローグ(その4)
※このエピソードは、前のエピソードの続きにして“イフ”です。
龍野とヴァイス、そしてディノが互いに熱を交し合った日の夜の事。
「須王卿、恐れ入りますが玄関までお越しいただきますよう」
メイドの一人から伝言を受けた龍野は、すぐさま騎士服に着替えて玄関へと向かった。
「おっ、揃ってんじゃねえか!」
龍野が到着すると、既にそこには、ヴァイス、シュシュ、武蔵、リーゼロッテが集まっていた。
「久しぶりだな、武蔵にリーゼロッテ!」
社長戦争終了後、ヴァレンティアへと亡命した武蔵とリーゼロッテは、ヴァレンティア陸軍少尉として上手くやっていた。
二人とも元々軍人である為、訓練への適正は高かったのだろう。
と、突如として突風が吹いた。
「何だ!? って、おい……」
龍野が、いや全員が目をみはる。
何故なら、ハーゲンとネーゼがヴァレンティア城前にいたからだ。
「ちょ、どうしてお二方がこちらに!?」
身分の高いネーゼに合わせた口調で、龍野が驚愕する。
「うふふ。少しばかり、騒ぎが起こりましてね」
「帝国から逃げてきたんだよ。黒と銀の色合いを持つリナリアに連れられて、な」
「そういう訳でヴァイスシルト殿下。ヴァレンティアにお世話になりますわ」
「同じく」
言葉の重大さとは裏腹に、笑顔の二人。
居合わせた全員は、全く同じ言葉を思い浮かべた。
((駆け落ちかよ!?))
もっとも、すぐさまヴァイスが『楽園』に送ったので、地球上どころか宇宙上のどこにも、二人の姿は見当たらなくなった。
この事実を知っているのは居合わせた面々だけで、その上『楽園』で二人を見られるのは、龍野、ヴァイス、シュシュの三人だけだ。
こうして、社長戦争の後の出来事もまた、幕を閉じた。
*
「『黒と銀の色合いを持つリナリア』か……。出会ってみてえな、そいつとよ!」
その出来事の翌朝、龍野は期待に胸を躍らせて叫んでいたという……。
作者からの追伸
はい、無事に完結いたしました! この話、「(メインユニット)須王龍野(“異世界社長戦争”参加用)」は、ですが!
え、どういう意味かって?
参加するのですよ! 次回の! そして最後の自主企画にッ!
勿論このエピソード、“エピローグ(その4)”はイフなのですが……これぞ「因果が紡がれた」というものッ!
ですので、次回はかねてから予告していた“あいつら”を出します。
ああ、最後に一言。
割と端折って時空歪めるのも、たまにはいいですよね♪(山口県の方角を見ながら)
では、本編はここまで!
次回は後書きでございますッ!
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