その頃、ホテルでは

 龍野達が熱を上げていた頃、ホテルでは武蔵が一人、左胸からロケットペンダントを取り出していた。

 そこには、眩しい笑顔の、金髪の少女が映っていた。

「なあリズ、お前はどこに行っちまったんだよ……? おれは寂しいんだぜ、一目でいいから会わせてくれよ……」

 ペンダントを見ながら、武蔵は寂しく呟いていた。

 頬に涙が一筋、流れていた。

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