(過激描写注意)その夜(龍野視点)

「さて、俺で最後だな」

 風呂から上がった龍野は、晩餐を取ったテーブルにて水を飲む。

「ん、龍野か? 早いな」

 そこには、ハーゲンがいた。

「ああ、早く体を休めないとな。ハーゲンも、リナリアに乗るなら体調管理には気を付けろよ?」

「当然だ。俺は軍人だからな、愛機に乗る時はいつでも真剣だ」

「俺が心配するまでも無かったな。お休み」

「お休み」

 龍野は部屋に向かいながら、体を伸ばした。



「って」

 入って早々、信じられないものを目にした。

「あら、龍野君。遅かったじゃないの」

 何故なら。

「おい」


 ヴァイスが頬を紅潮させながら、龍野のベッドに寝転がっていたからだ。


「何してやがる……。ッ!?」

 突如頭を抱え、ひざまずく龍野。

「あら、ようやく効いてきたみたいね」

「またかよ……!」

「安心して、今度は効果を2割抑えてあるから」

「ああ、そうかい……!」

 龍野が必死に抗おうとするが、ヴァイスは龍野を抱きしめる。

 そして、耳元で囁いた。

(言ったはずよ、処罰は終わっていないとね。さあ、私の温もりを、柔らかさを、全身で味わってちょうだい?)

 甘ったるいソプラノに、龍野は理性をどんどん剥がされていった。

(さあ、ここには二人きりよ。邪魔者はいないわ。思う存分、求めなさい)

 龍野の腕が、だらりと下がる。

(何を気を失っているのかしら?)


 すると、両手がドレスを強引に掴んだ。


「きゃっ! もう、紛らわしいんだから……。うふふ、きて」

 龍野が慣れた手つきで、ドレスを脱がせ始める。破らないあたり、恋人である。

「さあ」

 胸に実った豊かな果実に、むしゃぶりつく龍野。

「んっ……」

 龍野の後頭部を押さえながら、優しく撫でて心を落ち着ける。

 ひとしきり味わった後、龍野が更なるものを求めた。

「待って。まずはこっち」

 ヴァイスが果実を掴み、龍野を包み込む。

「今日はじっくり、シたいのよね」

 およそ20分間、ヴァイスは龍野をいたぶり続けた。


 そして、ヴァイスがひとしきり満足した後。

「待たせたわね。さあ、いらっしゃい」

 あっさりと龍野を受け入れるヴァイス。

 うまく分散させつつも、龍野はある程度の体重を乗せてきた。

「んんっ! うふふ、今日も相変わらず、ね。全然勢いが衰えていないわ……」

 龍野を優しく包み込むヴァイス。

 先ほど以上に頬を紅潮させながらも、ひたすら求める龍野を受け入れていた。


     *


「………………!」

「ッ!」

 三時間半後。

 全身をべっとり汚されたヴァイスは、龍野からキスを貰う。

 しばらくはお互いを抱きしめて余韻を味わっていたが、龍野がヴァイスを離して眠りについた。

「……ん。もう、龍野君……体調管理は、しっかりしなさい?」

 部屋にあった適当な服を着せ、寝間着とする。

「さて、お風呂に入ろうかしらね。もう、今日は別の意味で遠慮会釈が無いわ……」

 軽く体を拭いたヴァイスは、ドレスを身に纏って風呂場へ直行した。


     *


 ヴァイスが入浴を済ませると、ネーゼとばったり出くわした。

「あら、ネーゼ殿下」

「ヴァイスシルト殿下。どうなさいましたの?」

「少し汗をかいたので、洗い流そうかと」

「奇遇ですわね、わたくしもですわ」

「うふふ」

「うふふ」

 一見上品に微笑んでいる二人だが、実態は同じである。


 汗をかく経緯が、それはそれはものであったのだ。


「ではごきげんよう、ネーゼ殿下」

「ヴァイスシルト殿下も、ごきげんよう。うふふ」

 互いに挨拶を交わすと、それぞれの目的地へ足を運んだ。


     *


 一度部屋へ行って「チェルノブ」を回収したヴァイスは、地下の格納庫にいた。

「さて、到着ね。シュシュを眠らせてしまった分、私がメンテナンスを行わなくては」

 ヴァイスリッター・アインとヴァイスリッター・ツヴァイのメンテナンスを、順繰りに行う。

「これで、ようやくこの子達は動ける。あら、進藤少尉?(表情を見る限り、“漆黒”の修理は完了したのね”」

 ヴァイスがコクピットのモニター越しに、武蔵を発見する。

 と、いきなり武蔵の姿が消えた。ホテルに向かったのだろう。

「さて、後は龍野君のシュヴァルツリッターを調節しなくては。その前に……」

 ヴァイスはコクピットから降りると、「チェルノブ」を抱える。


「この装置を使いたいのはやまやまだけれど、機能が少なすぎるのよね。うふふ」


 何か新しいものを目にした子供のような目に変わったヴァイスは、「チェルノブ」を改造し始めた。



作者からの追伸


 有原です。

 さて、派手にヤりましたね。

 次はハーゲンとネーゼ様のパートでございます。


 ところで。

 “魔術師は体液に魔力が宿る”という設定ですから、終わった後のヴァイスには、当然龍野の魔力が若干体内に存在するという訳です。

 この設定が無ければ、シュヴァルツリッターは生み出せなかったでしょう。


 そうそう、血は繋がっていなくとも(というかロボットであるが)、シュヴァルツリッターはヴァイスの子供になるのですよね。

 何せ、ヴァイスによって生み出されたのですから。

 ヴァイスもヴァイスで母親ですから、子供シュヴァルツリッターの調整はたやすいでしょう。

 さて、翌朝にはどうなっているのやら……!?


 今回はここまで!

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