いつものタバコと今日買ったイヤリング
中川葉子
第1話
箱の中からタバコを一本取り出し口に咥える。息を吸い込みながら火をつける。
夜の静けさにライターの音が響く。毎日吸っているアメリカンスピリットは今日も美味しい。
タバコの味はいつもと変わらず心を落ち着けてくれる。いつもと変わらない少し寂しい光景。
だが昨日と違うことが一つある。耳たぶで揺れる水色のイヤリング。死別した彼女をイメージして買ったイヤリング。
ねぇお願い。今まで言ったことは謝るから、ずっとつけるから一緒にいよう。そう呟くと紫煙が口から溢れる。動いてもいないのにイヤリングが揺れ、彼女が返事をするようにイヤリングが肌に当たった。
いつものタバコと今日買ったイヤリング 中川葉子 @tyusensiva
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。いつものタバコと今日買ったイヤリングの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます