第二章 太陽神の巫女 --- 4

 大きな翠玉の瞳で周囲を一巡すると、少女はくすっと笑った。

「エルティス、何が可笑しい?」

 左隣に座っていた神官服の男が尋ねると、彼女は小さく頭を振った。

「いえ、何でもありません」

 言いながら、再び今度は内心で唇を擡げた。

(皆の不安そうなこと。自信がないのなら、恥をさらしに来なくてもよいのに)

 試験は完璧な出来だった。筆記も歌唱も。無論、試験会場に入ってからの立ち居振る舞いにもぬかりはない。彼女が聖都に来たのは、選ばれるためではなかった。ただ、『なる』ために来たのだ。《太陽神の巫女》に。

 この日のために、少女は膨大な時間を血の滲むような修行に費やしてきた。間違えると振り下ろされる鞭に怯えながら、難解な《神聖文字》で書かれた《聖典》を暗記し、関連書物も何十冊と読みあさった。その一方で、心身鍛練のための棒術を、全身を痣だらけにしながら体得もした。喉が潰れるほど歌を唱い、自在に操れるようになった声音で多くの人々を魅了した。もともと備わっていた美貌にもさらに磨きをかけ、また厳しい訓練を受け、卒のない身のこなし、話術、気品を身につけた。その上で、たったひとつしかない推薦枠をめぐる容赦ない闘いを死ぬ思いで勝ち抜き、聖都へやって来たのだ。もはや自分以外の誰にも、彼女は《太陽神の巫女》となる資格を認めていなかった。

 突如、前方でどよめきが起こった。エルティスが顔を上げると、すべての審査が終了したのだろう、試験官の神官たちが全員、奥の部屋から姿を現していた。進行役の神官が受験者やその引率者に着席を促し、広い礼拝堂の長椅子は、乙女らの淡い色合いの長衣と神官の青い聖衣とで埋め尽くされた。

「いよいよだな」

 右隣の神官の声に、エルティスは力強く頷いた。

 今年、《太陽神の巫女》の推薦を受けた者は四十九名。神殿で試験を執り行うようになってからは最高の人数を記録した。しかし、その中で願いを叶える者はたったの一名。そして見事に選ばれた乙女は、太陽神の庇護の下、多くの人々の敬愛を受けることとなる。

 胸にテイルハーサの紋章を大きく縫い取ってある聖衣を纏った神官が祭壇に立った。ルーフェイヤ聖山の麓の中で最も大きなデスターラ神殿に仕え、毎年《太陽神の巫女》の審査官長を務めるヴァースレンである。彼は壇上から一同を見渡すと、一瞬、強く瞼を綴じた。……溢れ出る神への懺悔に蓋をするために。

 その昔、《太陽神の巫女》の選出を神殿で行うことに決めたのは、他の誰でもない、ヴァースレン本人だった。だが、当時の彼には、その選択が将来、神官の野心の餌食になるなど、想像もできなかったのだ。ただ、贔屓の立候補者をめぐって争う信徒たちを鎮めるために、その場を神殿に移しただけだったのに。

(今さら審査を取り止めようとしたところで、勢力拡大の絶好の機会を見付けた者たちが黙ってはいまい。更なる混乱を招くだけだ……)

 大きく息を吐き出すと、ヴァースレンは脳に刻んでおいた今年の《太陽神の巫女》の名を思い返した。おそらく彼女が巫女となることで、力を得たと勘違いをする者が必ずや出ることだろう。しかし、その実力を無視することはできなかった。二言三言発した後、ついに審査官長は腹に力を込めた。

「では、発表する。栄えある《太陽神の巫女》に選ばれたのは─―」

 不意に、放たれた窓から一陣の風が舞い込み、彼の頬を撫でた。


  ……あれ 神の子ら

  光の……

  ……信じ……


「グロヴァース……」


  夢多き……ザ

  日がな……は……数え

  ユーリア……説く


「………?」

 思いきり眉根を寄せると、ヴァースレンはその開いた窓の外を見た。しかし、その向こうには新緑の美しい庭が広がるばかりである。

(なん、だ……?)

 一方、重大な発表の場にも関わらず、突如口をつぐみ、不審な態度を取る彼を見て、座していた者たちは一様に左右に首をめぐらせた。

「しっ! 静かに!」

 そのざわめきさえも制して、ヴァースレンはじっと耳を澄ませた。

(確かに聞いたのだ、風の声を。あれは空耳などではない)

 果たして、彼の確信は現実となった。訝しみ、小さく非難の声を漏らしていた者たちも、やがて明瞭に聞こえてきた歌声に口を閉ざした。


  まだ間に合う

  システィが息を止めている限り

  カーラズの炎のつぶてでできた傷を

  フォーディンの奇跡の涙で癒す

  道を失えばエリシアの腕に頼れ

  その先に佇む雄々しきケルストレス

  けれど彼が見つめるのは

  シャーレーンただ一人

  決して目覚めることのない彼女ただ一人……


 地に轟くでもなく天に響くでもなく、見事に空気に溶け込んでいる斉唱だった。

「何なの……?」

 エルティスが呟いた時、騒々しい音がして、入口の扉から神官がひとり飛び込んできた。よほど慌てて来たのだろう、聖衣が乱れ、頭巾が片肩に載っている。しかし、次の瞬間、それも無理ない内容が彼の口から発せられた。

「も、申し上げます! 信徒たちが神殿を、このジャネスト神殿を取り囲んでおります!」

 途端、疑心と不安に満ちたどよめきが礼拝堂の中に満ちる。

「何だと?」

 ヴァースレンが反問した時、祭壇の下に控えていたジャネスト神殿の神官長が、数名の神官を従えて礼拝堂を飛び出していった。壇上の審査官長は大きく息を吐き出すと、その場を離れた。

(こんな状態で、聖なる姫を発表できようか)

 しかし、栄光の瞬間を待ち侘びている者にとっては、そう簡単に引き下がれる状況ではなかった。突然、エルティスの左の神官が立ち上がり、横の扉に向かう彼に向かって叫んだ。

「ヴァースレン殿! 何を惑われるのか!」

 この場に門番の神官たちがいたら、瞬時に目を吊り上げていただろう。彼こそ、権力を盾に押し通ったグロヴァース神殿の神官だった。しかし、以前のいざこざがなくても、審査官長の不快を買うには十分だったようだ。

『惑う』という人間の負の行動を表す言葉に、ヴァースレンはあからさまに眉を顰めた。しかし、そのグロヴァース神殿の神官は構わず言を次いだ。

「グロヴァース神殿から来た乙女とは、ここに座っているエルティス以外にはおりませぬ! 早くその輝かしき栄冠を――」

「控えよ!」

 鋭く叱咤したのは、ヴァースレンに従っていた神官である。彼は猛獣のような形相をしたグロヴァース神殿の神官に向かって一歩進み出た。

「その方、名を何という!」

「……グロヴァース神殿のタルーザ・ドイエと申す」

 それを聞くなり、神官は思いきり眉間にしわを寄せた。

「《複名者》が何という無礼を……」

 この上ない侮辱と蔑視を投げつけられ、タルーザ・ドイエは言い返すこともできず、歯軋りした。

《複名者》とは、二つの名前で呼ばれる神官のことである。神官を志した者は、洗礼を受ける時、一般の信徒と異なり、二つの名前を与えられる。タルーザ・ドイエの場合、先の名タルーザは《光の園》での、後の名ドイエは神官としての人界での呼び名となる。そして「ドイエ」の方は、功徳を積み、信徒らの力になることによって、次第に失われていく。つまり、後の名まで呼ばれる間は、まだ神官としては未熟ということである。人々に自然と先の名のみで呼ばれて初めて、神官は一人前になれるのだった。

 音もなく、エルティスの隣に座っていた神官が立ち上がった。彼は正面を向いたまま、左のタルーザ・ドイエに詰問した。

「タルーザ・ドイエ、時を経ると、神は西から昇られるか」

「い、いえ……」

「ならば座るがよい。ひとたび定まったものを、神以外に覆すことは叶わぬ」

 挑戦的な物言いに、ヴァースレンの方が顔をしかめた。その見覚えのある顔と一瞬、視線を交わす。しかし、これ以上、外の異常事態を放っておくわけにもいかず、彼はそのまま扉の向こうへと姿を消した。最初は顔を見合わせていた列席者たちも、それを見て一斉に席を立ち、出口へ殺到する。

 礼拝堂には、エルティスとその付添人たちだけが残された。



「ねぇ、今度は何を唱う!?」

「そうねぇ……」

 セフィアーナとフィオナの楽しそうな様子に、カイルは我知らず口元を綻ばせていた。

「『神来たりて』がいいよ! きっと皆も知ってる」

 周囲の人間から声が上がり、二人は手を打って頷くと、最初の旋律を一緒に口ずさんだ。それは水面に落ちた雫のように、やがて人々の心に音の模様を描きながら広がっていった。

『――私、歩いて行きます』

 半ディルク前、馬車へ導こうとする小さな手をセフィアーナがそっと解いた時、青年は正直驚いた。あの騒ぎの中で、馬車で赴いたときの意味を少女が悟っていたとは。いや、或いは、歩いて赴くことの意味を見いだしたのかもしれない。とにかく彼は嬉しかった。他人に頼ってばかりではなく、自分の足で歩こうとする少女を誇りに思った。

 そんな彼女を、周囲が放っておくはずがなかった。総督府の中庭で彼女に心を奪われた者たちは、神殿までの道のりを共にすると言い、実際に彼女の後を付いて歩き出したのである。御礼に、と歩きながら歌い出したセフィアーナの歌声は、後ろに続く人々は勿論、街を行き交う人々の心をも捕らえ、磁石のように惹き付けていった。そして今、ジャネスト神殿の閉ざされた門扉から大通りの遙か彼方まで、その数を数えることはとてもできなくなっていた。

「なんという……」

 その光景を神殿の階段の上から目の当たりにして、ヴァースレンは息を呑んだ。これほどの人の群を、《尊陽祭セレスタル》の聖儀以外で見たことがなかった。しかも、全員が全員、同じ歌詞を口にし、その旋律に酔いしれている。

 当初、暴動かと思ったが、それどころではない。それよりもさらに大きな力に彼らは動かされていた。彼は先に表へ出ていた神官長を呼んだ。

「いったい何事か」

「いえ、それが……」

 言葉を濁す神官長を、ヴァースレンは軽く睨んだ。

「何だ」

 すると、神官長は困ったように首を傾げた。

「……皆、『巫女様を連れてきた』としか申しません」

「なに、巫女だと?」

 ヴァースレンは文字通り目を丸めた。信徒たちはいったい何を言っているのだろう?

(《太陽神の巫女》は、今日この神殿で決めているというのに……)

 そう思った時、妙な違和感を覚えた。と、突然、傍らの神官が素っ頓狂な声を上げた。

「あっ、あそこを御覧下さい! あそこにいるのは、ファーズ総督では……!?」

 彼の指先を追っていくと、確かに門扉の向こうに見覚えのある顔がある。ヴァースレンは長衣を翻すと、彼に向かってゆっくりと階段を下っていった。同時に合唱も小さくなり、それに変わってヴァースレンの名が派手に連呼された。

「お久しぶりでございます、ヴァースレン殿」

 先に声をかけたのはディオルトの方だった。

「聖都の治安を取り締まるのが仕事のはずの方が、このようなところでいったい何を?」

 その内容ほど口調に棘はない。ディオルトはふっと笑った。

「今の私は、セレイラの総督ではありませぬ。テイルハーサ神をお慕いする名も無き者……。これから《正陽殿》へ参ります。あなた方も共に参られませぬか?」

 ヴァースレンは、憮然として総督を見返した。

「……我々もこれから《正陽殿》へ赴かねばならぬ。しかし、さて、あなた……あなた方は何用で?」

「神に御高覧を請うのです。我々が選んだ巫女を受け入れて下さるかどうか」

 そこまで言って、総督はセフィアーナに傍へ来るよう目配せした。少女は小さく深呼吸すると、人々が開けてくれた道を通って、門扉まで歩んでいった。

「こちらの乙女です」

「ふん……?」

 ヴァースレンはその少女に視線を落とした。次の瞬間、その美しさに目が見開かれる。彼女の瞳の奥に宿る、光の美しさに。《太陽神の巫女》に立候補する乙女を見慣れている彼には、外見の美しさなど大した意味を成さない。その内面の魂が、いかに生気に満ちているか。それが何より重要なのだ。先に選んだ少女は、その点で他の候補者よりも勝っていた。しかし、それはいかにも危険な美しさだった。それを、この少女はさらに上回っている。しかも、危険とは正反対の、凪いだ海のような穏やかさと、麦のような心強さで。

「名は?」

「セフィアーナと申します」

 澄んだ声がやけに心地よい。ふと、ヴァースレンの脳裏に、先程のグロヴァース神殿の神官の声が蘇ってきた。

『ひとたび定まったものを、神以外に覆すことは叶わぬ』

 確かにそうなのだろう。しかし、それでは、この眼前に広がる光景は、いったいどういうことか。これほど多くの者を動かす力を、神が貸さずしていったい誰が貸すというのだろう……?

「……よろしい。では、セフィアーナ。先に申しておくが、今年の《太陽神の巫女》は既に決した。だが、そなたに本当にその資格があるならば、神はこの場でお示しになろう」

 言いながら、門番に門を開かせ、少女を内側へ招き入れる。門番たちは一様に驚きを露わにしながら、しかし嬉しそうに重い門扉を押した。

 ヴァースレンはセフィアーナを導いて階段を十数段上ると、踊り場のところで足を止めた。

「さあ、ここでその証を見せてみよ」

 突然、難題を言い渡されて、セフィアーナは息を呑んだ。しかし、振り返り、彼女自身の声が集めた眼下の群衆に臨んだ時、それは意外にも毛糸をほどくように簡単に解けてしまった。

(私の武器はひとつしかなくて、それはこの人たちがいてくれたから紡げたもの……)

 彼女の白い右腕が天に向かって延びる。

「皆で続きを……!」

 叫ぶと、先程の歌を中断していたところから歌い始めた。


  戸を叩く音がする

  私は寝台から身を起こし

  「だあれ?」と尋ねる


 するとまた、ジャネスト神殿に近い者たちから順に音の波が伝わっていき、やがて天高く響き渡る大合唱となった。

(ああ、そうか……)

 その様子を少し離れたところから見守りながら、ヴァースレンは先刻の違和感について得心した。

(本来は、このように決めるものだったのだな。巫女の審査を野心の道具に使う者たちと、いつの間にか私も同様になっていたのだ……)


  隙間から覗く汚れた足

  こんな夜更けに

  乞食がいったい何の用?


 気付けば共に口ずさむ自分がある。いや、彼だけではなかった。上方で成り行きを見守っていた乙女らもその同伴者たちも、いつしか共に唱っていた。


  神来たりて

  何も言わず去りたり

  私は永遠に光を失い

  私は永遠に闇を彷徨う


 礼拝堂の長椅子の上で、エルティスは長い間待っていた。審査官長が祭壇に戻り、自分の名を発表する瞬間を。周囲の、自分を賞賛する声を。しかし、それらはいつまで経っても訪れなかった。しびれを切らし、制止する神官の声を無視して回廊へ出る。再び聞こえ始めた大合唱がいったい何なのか、自分から栄光の瞬間を奪っているのが何なのか、この目で確かめなければ気が済まなかった。

 足早に進むと、表門の見える露台へ行き、顔を出した。

「………!」

 何という人の数だろう。そして、それらから発せられている歌声。そこへ降りそそぐ春の陽光は、まるで祝福を与えているかのようである。

 エルティスは、ふと階段の踊り場に目を留めた。赤茶色の外套を纏ったひとりの少女が両手を広げて立っている。信じられないことに、その手の動作に合わせて群衆の歌声に強弱が生まれていた。彼女が目の前の何千という人々の心を操っているのだ。

 露台からでは、こちらに背を向けているその少女の声を聞き取ることができなかった。エルティスは他の候補者たちが溢れる表玄関の方へ歩き出した。途端、脳裏に警鐘が鳴り響く。聴いては駄目だ、引き返せ、と。しかし、全てを賭けてきたものにあとちょっとで手が届くというところで邪魔をされて、このまま引き下がっておくわけにもいかなかった。

 俄に厳しい表情をして現れたグロヴァース神殿の乙女に、他の候補者や付添人たちは慌てて口をつぐんだ。彼らの前を通りながら、エルティスは心中で激しく唇を噛んだ。皆の同情するような視線はいったい何なのか、自分の中に突如湧き起こった敗北感はいったいどういうことなのか。

 背後の声が止んだことに気付いたヴァースレンは、振り返り、自分が名を呼びかけた乙女の姿を見付けた。必死で隠そうとしているが、その表情は強張り、先程までの自信が大きく揺らいでいるのが見て取れる。踊り場まで降りてくるよう指示を出すと、彼女は何か言いたげに彼を見下ろした。

「行かぬのか?」

 突然、横から声をかけられ、エルティスが驚いて顔を上げると、先刻タルーザ・ドイエをたしなめた神官が立っていた。

「ライネル様……」

 少女が力なく呼んだにもかかわらず、近くの耳敏い者が聞きかじり、驚いたように声を上げる。

「グロヴァースのライネル……!?」

「お、大物だ。近い中、聖官殿のひとつを任されるのではとの噂がある……!」

 ライネルはそんなざわめきを無視して、さらにエルティスに言った。

「ヴァースレンはそなたにも歌わせる気だぞ。自信がなければ行かぬことだ。そなたが忌み嫌う恥をかくことになる」

 さっと赤面して、エルティスは俯いた。彼女の耳に流れ込んでくる、眼前の少女の歌声。全身に力を入れておかないと、我を忘れて共に歌ってしまいそうだった。決して真似のできない、心を包み込む声。完全なる敗北だった。

「……私、行きます」

 エルティスは薄荷色の長衣をつまむと、意を決して階段を下り始めた。彼女にも意地がある。今までの血の滲むような努力は、無惨な負け方をするためではなかった。

(このままでは絶対に終わらせない……!)

 不意に、エルティスは大輪の薔薇のような笑顔を浮かべた。彼女の小さな口が開き、そこから流れ出たのは、眼前の少女と低く和する旋律だった。途端、その少女が驚いたように振り返る。

「《太陽神の巫女》に祝福あれ……!」

 エルティスの叫びに、ヴァースレンは強く頷くと、彼もまた声高に言った。

「皆で行こう、神の宮へ……!」

 その声に、大通りを埋め尽くす群衆が、セレイラの大地を揺るがすように歓喜の声を上げる。

「《太陽神の巫女》に祝福あれ!」

「セレイラに希望の光を!」



『神来タリテ

 何モ言ワズ去リタリ

 私ハ永遠ニ光ヲ失イ

 私ハ永遠ニ闇ヲ彷徨ウ


 私ハ永遠ニ闇ヲ彷徨ウ……』


 稀代の巫女の出現に、誰もが光を見ることしかできなくなっていた。

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