現代ドラマ
★【中編】恋なんてするもんか。なのに、恋をした。
【概要】
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884984165
タイトル:恋なんてするもんか。なのに、恋をした。
作者:あおいしょう
ジャンル:恋愛
状態:完結
文字数:41,234字(2019/5/9現在)
【あらすじ】
篠原舜介はいじめを受けていた。小学五年生、多感とも言われる年頃。それを免罪符にすべてが許されるわけではないが、思春期に入ろうかという時期に理不尽な攻撃に苛まれていた。それでも、舜介は「どうでもいい」と思っていた。彼には森谷五十鈴がいたから。
森谷五十鈴は近所に住む高校生のお姉さんだ。幼い頃から親しく遊んでいる。五十鈴に向けるこの感情は友情である。友達である。自分がいじめられる一因でもある恋を彼は認めないし、憎んでいる。だというのに、成長とともに舜介は気づいてしまう。自分の五十鈴への思いは、友情ではなく恋なのだと。
【語り愛】
このお話を読んだのは二月の話で、ご紹介のページを執筆するのが遅くなったことをまずお詫びせねばなりません。
して、こちらのお話ですが。あらすじからもう感じますよね、切なさの波動を。小学五年生から中学二年生へ、時を経て変わるものと変わらないものがあって。近所の面倒見のいいお姉さんに気づいたら恋しちゃったぜ! というラブコメ系なライトさではなく、近い距離感だからこその葛藤。さらに、舜介がいじめにあっている一因が恋愛絡みであるため、本人が恋愛を憎悪しているのもまた痛々しい悩みです。
小学五年生の少年が、家族同然の付き合いをしていた高校生のお姉さんに恋をするわけです。するのもされるのも難しいです。障害が多くて。それは距離かもしれないし、歳かもしれないし、恋愛と家族愛の違いかもしれない。ただ、最後まで読んだときに感じる、胸を静かに満たしていく感情は、形容しがたい愛に似ているのだと思います。
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