ホラー
★【長編】かすみ燃ゆ
【概要】
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883109160
タイトル:かすみ燃ゆ
作者:坂水
ジャンル:ホラー
状態:完結
文字数:309,088字(2020/11/29現在)
【あらすじ】
安是の里の女は恋をすると発光する。娘ごとに異なる色の光を放つその身体は、男と添い遂げ、女であるために必ず通るべき道。しかしかすみは十八になっても、里の男を前にして光ることはなかった。光らない「かすのみ」と詰られ、女として見られることもない。しかしかすみはそれでも良かった。禁断の山に足を踏み入れ、そこで行われる逢瀬。別の里の男、燈吾の前でのみかすみは光ることができた。
あばずれ女と言われた絶世の美女はかすみを産んだ女だった。里をたぶらかした悪女として名高い母親と同じように、禁忌を侵すのかと仕打ちを受ける。その生まれが、呪いが、愛するものとの別離が、かすみを復讐の女へと形作っていく。
【語り愛】
男と女、古めかしさを感じる里の掟。ありとあらゆる愛憎が織り成す復讐譚です。
こちらの小説、男女関係を描くために大人向けな描写が結構多いです。故に十八才未満の方にほいほいとオススメしづらいものなのですが。成人向けの本が買える歳になったら是非読んでほしい。
女であること、男であること。そういった「性」を強く押し出していますが、この小説の魅力はそういった「性」を越えた先にある、あるいは特有の憎悪の炎でしょうか。
色っぽい描写はどこか背徳的な気分になるけれど仕置きのようでもあり、必ずしも愛に溢れているわけではない。好きなんです、こういうの。愛のあるセックスが素敵なのはわかります。現実ならそうあるべきだ。けれど私は読み物として読むなら、暴力としてのセックスが読みたい。
そういう意味でこちらの小説、愛を確かめ育むためのまじわりも存在しますが、襲われるなかで女が牙を剥く、そういったシーンがたまらない。有澤大好きなんですってこういうの。
もしかしたら、このお話は愛というより恋の物語だというべきかもしれませんね。恋心が燃え広がるとあるシーンは、文字でありながらその情景が目に浮かぶようで戦慄しました。
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