現代ファンタジー

★【長編】咆哮のルドルフ

【概要】

https://kakuyomu.jp/works/1177354054881501913

 タイトル:咆哮のルドルフ

 作者:淡 湊世花

 カテゴリ:現代ファンタジー

 状態:完結

 文字数:96,280字(2018/8/21現在)


【あらすじ】

 青年ルドルフは口がきけない。その口元は布できつく覆われ、彼が音を発することは一切ない。愛する妹サーシャとの会話も筆談で行い、その両目が時折何かを訴えるのみ。まるでルドルフの口は封じられているかのようだ――誰が抱いた感想でもないのだが。

 平和であるはずの村に、突如として商人の一団が押し寄せる。小さな村にはそぐわない集団、彼らの訪問によってルドルフの運命は大きく動くことになる。

「お前は鳴き人を知っているか?」


【語り愛】

 封印されているものは解きたくなるのが人の性。


(脱線します)

 有澤はですね、眼鏡キャラが好きです。世の中にはやれコンタクトだと言う人間がいますが、私は断然眼鏡派です。叡智の結晶が好きだから。

 しかし世の中の二次元コンテンツは、決まって眼鏡を外したがる。安易に眼鏡を外す眼鏡キャラはもはやバーゲンセールなのです、ギャップの大安売り。媚売り。有澤はそんな安さを求めぬ。

(脱線おわり)


 つまり何が言いたいかというと、封じられたものへの価値。これに尽きます。開眼しないキャラを安易に開眼させるな。眼鏡キャラから眼鏡を外すな。アイデンティティーともいえるそれを破るとき、そこには重要な意味がなければならない。

 今作は「口を塞がれたルドルフが叫ぶ」、そこへの盛り上がりと咆哮の重みが違う。どうしてルドルフは喋れないのか。どうしてルドルフは咆哮するのか。その価値、その意義、その重みをこれでもかと感じる。


 また、家族愛もひとつのテーマ。ルドルフの境遇を考えると闇のまっただなかみたいな状況だけど、サーシャという光がある。サーシャに突き放されれば彼の世界は翳るし、サーシャが笑えば彼の世界は輝く。ルドルフの世界はまだ狭いけれど、どうか一筋の光を掴めますように。

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