大純愛

転ぶ

第1話5年間

わたしは、小悪魔と呼ばれてきた女だ。

そんなわたしが恋をした…。


しかも、幼なじみ。

しかしは、彼、新川健太は、学生の時に交通事故に遭って記憶喪失をしてわたしを覚えていなかった。


年末の同窓会で再会した。


わたし、三宅妙は、高校生の時に振り回すだけ振り回した彼が結婚してショックを受けていた。最後にはわたしに結婚して欲しいと言ってくると思っていた。


健太と何とか妙は連絡先を交換した。


健太は、イケメンと呼ばれる部類の顔立ちをしていた。


すぐに、妙は、健太に夢中になったが健太の反応は鈍かった。妙は、イライラした。男はみんなわたしにメールをもらったらすぐに返信してくるのに健太は1週間かかってやっとメールが来る。


妙は、初めて胸がはち切れそうな想いをした。


『用事が、あるから会えない。』


週末に、妙は、健太を映画に誘ったのだ。


断られた?このわたしが?


寂しくてイライラして泣いた。


健太に会いたかった。


次の週末も誘ったが断られた。

妙は、寂しくて健太に電話した。

しかし、健太は出なかった。


妙は、胸が張り裂けそうだった。

友達に相談してみた。


「妙、それは恋だね。」


恋?わたしが?そんなわけない。


純愛なんてくだらないとバカにしていた。


それから、5年間、妙は健太に連絡し続けた。


たまに、会える時はずっと話続けた。


ウザい女って思われても良い嫌われたって構わないとアタックし続けたが好きの一言が出せなかった。


プライドが邪魔した。


5年目のクリスマスイブ…。


「新川君の事が好き。わたしと…付き合って下さい!」


これで最後にする。妙はそう覚悟して健太に告白した。


健太は、涙を流した。


「やっと思い出した。妙ちゃんだろ?」


健太は、記憶を取り戻したのだ。


それから、妙と健太は付き合い始めた。

健太が、なかなか妙に会えなかったのは病院に通ってカウンセリングを受けていたからだった。


妙以上に健太は、苦しんでいたのだ。


妙は、5年間、小悪魔ではなく天使になっていた。


妙は、純愛を知った。小悪魔になって誰かを苦しめていた妙はもう消えていた。


2人は、春に結婚する。


35歳の花嫁だ。



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大純愛 転ぶ @Ken123

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