第2話 おばちゃんナース

おばちゃんナースは、新米の私から見れば母親といってもいいぐらいの年の差があります。

そんなおばちゃんナース。

めっちゃ頼りになるんですが、3人揃えば何とやら。

「申し送り始めまーす」

「あ、そういえば、この間の件どうなったの?」

「慰安旅行?」

「申し送り…」

「あたしあの日ダメだわー。代わってくんない?」

「えー、何日?あ、この日はダメだわ。この日ならいいよ」

「あれ、さとうちゃん昨日言ってた物頼んでくれたー?」

『も・う・し・お・く・り!!始めますっ!!』

「さとうちゃん怒るからー、静かに聞こう」

「102号室の患者さんはー…」

「あっ、この人明後日の検査どうなったの?やるの?」

「えー、先生やらないって言ってたよ。」

「いや、やるんだって。昨日先生が…」

『申し送り終わんないんですけど、残業代払ってくれるんですか。』

「ね、聞こう!聞いてる聞いてる!次はー?」

2人揃えば10分遅れ、3人揃えば15分遅れるそんなおばちゃんナースのいる申し送り。



新米の私が、生意気な口をきいても許してくれる、そんな懐のデカイおばちゃんナースが大好きです。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る