ナースな人々
さとう あつき
第1話 下層ナース
ナース、といっても色んなランク分けがあります。
どんな職業にもあると思いますが、ナースはその中でも幅広いと思います。
かくいう私もナース。しかも自分で振り分けると下層ナースだと思っています。
上層ナースは、総合病院や大学病院で働き、医者と肩肘並べて最先端な医療をやってやろうという気合が違う。なんなら医者がいなくても乗り切ってやろうぜ!研修医より、こっちは経験が違うんだよ!と、闘志が見え隠れする。
患者なら、こういうプロにお願いしたい所でしょう。
又、そこまでの熱意はないものの、なんでこんな血管に1発で刺せるんだ!というほぼ職人の様なナースも私は上層に分類しています。
私の統計では、採血が上手いナースはクールな人が多い。ちょっとくらい慌てたりするんですかー?ってぐらい素で動じない。そしてドS。
ハッキリ言ってめっちゃ尊敬している。その神業を目前にするとどんなに苦手な先輩だろうと、1発で惚れ直すぐらいには。
中間層ナースは、戦場のような総合病院、大学病院に神経をすり減らし、ある程度技術と判断力を養ってから自ら進んで都落ちした癒されナース。
自分の人生のベースを医療から、自分の生活に変えて、職業としてナースを営んでいる方たち。
もうホント、お疲れ様です。楽しくやっていきましょう。そんな生き方大賛成です。
そして、下層ナース。
スタートから「食いっぱぐれないし。」という理由から始まるせいか、向上心を乗せ忘れたナース。
なんなら国家試験に受かった時点で「おっしゃあ!ゴール!!」気分である。
因みに、一口にナースといっても病院以外に様々な働き口があるんです。
美容整形、健康診断専門、老人ホーム、デイケア、幼稚園などの保育関係、企業ナースや修学旅行の添乗、イベント等の医療班ナース等。
そうです、ナースと言えどその働き方は様々。
え、そんなのも出来るの?あたしやってみようかな、と少しでも思った方はどうぞ門を叩いてください。
ちょっとばかり学生時代が血反吐を吐くほど辛く、メンタルも多少やられますが、大丈夫です。あれが人生で一番キツイ期間になるはずです。大体のナースに聞くと、学生時代には2度と戻りたくないと食い気味に答えてくれます。
食べていければいいかなーなんて始めたナース。
私は、2〜3年という学生か!とツッコミたくなるような、とっても短く、そして懐かしいスパンで総合病院、美容整形、診療所、保育関係と渡り歩いた。
この経歴を話すと、大体の人に「いろんな経験されてるんですねぇ」と言葉をだいぶ選んで言わせることになるので、カラーを揃えるために美容整形は伏せている。
そんな下層ナース。
それでも職業としてお金を頂いているからには、患者さんや関わる方に私のできる医療をできる範囲で提供してきたという僅かながらのプライドは持ってやってきました。
そんなナース生活で、沢山の人達に会ってきました。
そんなナースな人々を綴っていこうと思います。
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