第41話:戦後処理(第1章最終話)

 最初の場所に帰ってきた。そして総監府へ向かう。そうして、川西が終戦会議に加わって閣議決定した。


「とりあえず、新田は統監府を免職とし、南鳥島へ流罪とし、統監府には川西鋭が就く。大佐はそのまま、副統監府には松本エリカ、あかりが就く」


 そして、日本時間2023年4月23日午後2時40分、この戦争は終戦した。

 こんだけ日本時間が進んでいるのは時間倍率がかかってあったからです。


「改革を今からしていきたいが、今は松本あかりを統監府代理とする。私は現実へ戻る。あかり、よろしく」

「精神誠意をこめて頑張ります」

「そうだ、鋭ちゃん現実世界に戻ろうか」

「そうだ、今から時間倍率を等倍に引き下げるからちょっと待ってて」


「ID:川西 管理者番号:13235 時間倍率を1に」


 時間が遅くなったのが感覚で感じられた。


「あ、あと、新田には何十人かの監視をつけておいてくれ。でないと逃げるだろう」

「了解しました」


 そこで神磁路大佐が口を開く。


「私から川西長官にことのあらましを説明しておくよ」

「ありがとうございます、大佐。では神磁路大佐から行きますね」

「分かった」


「ID:川西 管理者番号:13235 神磁路大佐を現実に戻す」


 緑の光の線が現れ、神磁路大佐はその光に吸い込まれた。


「じゃあ、次はエリカ行きましょうか」

「おけー。鋭ちゃん」


「ID:川西 管理者番号:13235 松本エリカを現実に戻す」


 また緑の光の線が現れ、エリカもその光に吸い込まれた。


「私も戻してえや」

「あ、成清のこと忘れていたよ。じゃあ、今から戻す」


「ID:川西 管理者番号:13235 成清を現実に」


 またまた緑の光の線が現れ、吸い込まれた。


「じゃあ、自分も行きましょうか」


「ID:川西 管理者番号:13235 現実に」


 川西が緑の光に吸い込まれていく。

 川西が起きたところは静岡の川西の一人暮らしの家だった。

「ふう、やっと戻ったか」


 成清が目を覚ますと


「成清が起きた」

「やった、おきたで」

「死んだかと思ったわ」


 どうも成清は倒れた後に病院に運ばれたらしい。


「私は大丈夫やから、みんな元気か」



 神磁路大佐はそのころ電話をしていた


「・・・えぇ、・・・はい。そうです。では失礼します」


 そうしてエリカに電話をかける。


「あ、もしもし、私だが。・・・ああ、その件は彼に伝え終わった。と言ってくれ。で、エリカ君は3日後に長官室に来てくれだって。どうも長官が大事な用があるらしいから。・・・じゃあ、よろしく」


 そうして、全員が現実に戻ったのだった。


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