第38話:死後戦争・8

AIをとりあえずあかりの前だけ全員潰した。

そして、城門を閉める。

そうして、エリカとあかりが対面する。

川西と成清は下に降りてその様子を眺める。


「ちっ、図られたましたか」


黒髪ロングの女がそういう。身なりは甲冑を着ていていかにも騎士らしい(だた兜だけない)が、忘れてはいけない。この世界は銃の世界なのだから。そうして、エリカが動きを止める。


「お姉ちゃん」

「私はお姉ちゃんではありません、松本あかり第四十五位大佐です」


川西と成清は


「なんかおかしいで」

「ああ、記憶を操作されてる」

「なんで、あかりちゅう奴はなんでここに?」

「第三次世界大戦でアメリカ軍に殺され戦死。なおかつエリカのほうは捕虜にされてたから俺が助けた」

「そうか、っていうかエリカ、あいつ気抜けとる。あんなん攻撃されたら一発やないかい」

「大丈夫、多分ここで姉妹対決になるから」


ガキィィィン


光剣と光剣がぶつかる音、普通はすり抜けるはずなのに多分設定上光剣同士当たった時は刀と同じ要領にしているらしい。


「まさか私の剣を受けれるなど思ってもいませんでした。お前の体を真っ二つするつもりでしたのに」

「本当に覚えてないの、お姉ちゃん」

「私に妹などいた覚えはありません」


その言葉と同時に上段斜め切りを放つが、エリカが下段斜め切りで止める。


「本当にやるしかないんだね」


何秒間かの沈黙の後


「はああっ」

「てやーっ」


エリカが連続技を仕掛ける。水平切りからの右下段斜め切り。あかりは水平切りをよけて左下段斜め切りを放つ。

ではどうなるか


光剣と光剣がぶつかりあう。その時神磁路大佐があかりを水平切りで吹っ飛ばした。


「大佐」

「なにをするのです。そこの男」

「あまりにもエリカがかわいそうだ」

「大佐!」

「おまえ、悲しみが顔に出てる」

「吹っ飛ばしたからには何かあるんですか」

「おまえは確かにエリカの姉だ。あっちの世界で証明できる」

「あっちの世界とは」

「・・・そうか」

「何がです」

「この世界の最高責任者は」

「新田統監府です」

「そいつをどう思ってる」

「あの人は神です。絶対に逆らえません」

「今からいうことをよく聞け。お前は現実からここに来たんだ」

「現実から?」

「ああ、そうだ。そしてエリカはお前の妹だ」

「私は現実に生まれてなおかつあ奴が妹」

「そうだ」

「うーん。ウソを言ってることはなさそうなので信じます」


パリン


何かが割れる音がした

そして、あかりの甲冑の間から赤い液体がたらたら流れていく。

そして、エリカが甲冑を脱がせる。


「あの時撃たれたところから血が出てる」

「やはりか。逆らったら体は死んだときの体になるのか」

「おまえ、冷静に考えてる場合か。一人の命がなくらろうとしてるんやぞ、ええい、こんな説明もういらんわ。アサルトライフル兵、俺のところからあれをとってきてくれ」


アサルトライフル兵が一つの箱を持ってくる。医療箱だ。

成清がこの世界に来るときになぜか持ってた箱。

成清の隠しスキル、それは医療だった。


「そんなのいらないだろ」


川西が魔法詠唱を開始するが、効いていない


「なぜだ」

「せやから見とけ、こいつの血液型は」

「A型」

「A型の奴おらんか」


アサルトライフル兵に呼びかけると、でてきたのはなんと近くにいた大佐だった。


「大佐、とりあえずここに寝転がってくれや」

「あかり君が助かるのなら」


そうして、成清が取り出したのは輸血袋だった。そうして神磁路大佐の血をちょっと抜き手術をする。

この手術は6時間にも及んだ。

そうして、あかりが目を覚ます。


「エリカ」

「お姉ちゃん!」


2人が抱き合う。それを成清と川西が遠くから眺める。


「よかったな。意識が戻って」

「ああ、ええ展開になったやんけ」

「まあ、ありがとう。清。お前にはいつも助けられるな」

「お前が頼りにしてんねんやったらそんでええわ」


そうして、エリカが近くに来て


「お姉ちゃんがこっちに加わるって、あと成清さんにありがとうだって」

「ええよ、人を助けんのは人の神器や」

「まあ、あとで、自己紹介してもらって接近兵に加わらせるとしよう」

「じゃあ、お姉ちゃんに伝えときます」


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