第36話:死後戦争・6
「うぅ・・ここ、変わってないな」
気絶する前と景色が変わってない。ということは六甲展望台か。やれやれ。
というかなぜか成清の直感が働く。
「そこの君、こっちを向きなさい」
はぁ、と思って成清が見ると20歳代の女性が立っていた。
「いやぁ、ここって、六甲展望台やんな」
「はい?ここは高禄山展望台ですが」
こ、こいつウソついてんじゃね?と成清が思うが、直感が働いたことを聞く。
「ここって、川西がおるんやないかい?」
「はい、いますが。そのことに関連することを言いに来たのです」
「危険やってことか」
「ええ、直感が鋭いのですか」
「ああ。あいつの危険な時にいっつも直感が働くからな『お前の相棒が危険やぞ』って」
「そうですか。では、あなたも川西軍に入るので武器を選んでください」
その女性が地面に手をつけて目を数秒間閉じる。そして、右手を上にあげると対物ライフルが出てきた。
「へぇ、もしかして私の人生見たな」
「ええ、見ました。川西さんと一緒でロングレンジショットが得意と書いてありましたので。まあ、短機関銃も05式が好きと人生に書いてありましたので装備はしてます」
「ありがとさん。対物ライフルはこれを使わしてもらうわ」
成清がとったのはハンガリーで作られた長距離狙撃シリーズ ゲパードシリーズのGM6リンクスである。
この銃は反動が少ない。その理由は銃身が縮むことによって反動を抑えているのである。そしてその機構で薬莢を出して後ろについているばねの反動で装弾するという珍銃である。
バレットM82はその反動を使って装弾しているが、銃身が縮むことはない。
つまり反動が体にそのまま来るのである。だが、この銃はそんなことがないので女性に人気である。
「あ、あと軍服は青で統一してあるのでもう装備しています」
見るとちゃっかり青の軍服になっていた。
「あ、ありがとさん」
「川西さんたちは名古屋城に立てこもっているのでそこに送りますね」
そうして送ってもらった。
その数時間前に戦争は再スタートした。
川西はあることをやらかした。
「あ、しまった。城門の前に置くのはアサルトライフル兵じゃなくて接近兵だったー」
バタッ
AIが名古屋城の城門を開けた
ダダダダダダダダダダ
アサルトライフル兵が撃つボディの装甲がが斜めなので(夜に改良した)がもちろん効かない
「やったわ。負け確定したかも」
その時
ダガァン
爆風が起こって敵の陣形が乱れる
「な、なにぃ。また邪魔が来たか」
「助かった」
成清が地面に着地する。
ダガァン ダガァン ダガァン ダガァン ダガァン ダガァン ダガァン ダガァン
AIは思いっきりカラダをふっとばされる。そして
ガラガラガラガラガッシャァン
衝撃波などで城門のAIが一掃された。
「ありがとう。清」
「お前のあぶない時にはすっ飛んでいったるから。まぁ、とりあえず早よ接近兵だしーや」
「了解」
そうして、接近兵が来た
「ここでとめてくれ、止めてくれたら狙撃兵と俺たちの対物ライフルで吹っ飛ばすから」
「はっ、了解いたしました」
敵の中では
「これは負け確定かもな」
そうして、一気に総監府側が不利になった。
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