第30話:死後戦争・2

 浜岡大佐がHK-50を持ってやってきました。

 それは単純な形でした。

 銃底が10㎝の正方形に銃身に横1mの半径25.4㎜の筒がついていてスコープが上についている。

 そして筒と正方形の箱の接合部に引き金がありました。

 そして1発発射したら一発持ってきて銃筒に入れないといけない。

 銃底の10㎝の正方形は中に「システム」と呼ばれる(まぁいわゆる追尾システム)のが入っている。

 だからちょっとずれて引き金を引いてもそこの目標に反動で命中させてくれる。

 でも2500mの範囲でなおかつその目標が見えていないと意味はないが。

 でも口径50.8mmなのでとても反動がでっかいが。

 そして重量14㎏。重い。

「浜岡君、へカートⅡを撃ってきた奴を殺せ。厄介だ」

「了解しました」

 浜岡がちょっと新田から離れたところでスコープを覗く。

 追尾システムが名古屋城の天守閣で反応した。

「いた。撃ちます」

 ドオン

 HK-50の咆哮が鳴った。


 その時私は

 ドオンという音がしたが無視してマガジンを変えるためにそこに伏せると後ろで爆音が

 ドガアーン

 ガラガラ

 後ろを見ると壁が崩れていた。

「威力がえぐいな。これ新世紀の銃にはなかったぞ」

 そうですね。浜岡大佐1人しか持ってませんから。

「だいぶピンチだな。あれを何発か本陣にぶちまけられたら俺ら全滅するわ」

 そうですね。本当にだいぶピンチですね。

「顔出したらやられるな」


 そのころ浜岡大佐は

「ちぇっ。逃した。次でぶっ殺す」

 とだいぶ文句をいっていました。

 ある意味私は運で助かったのでしょう。


 私は考えました。

 顔を出したら殺される。だがしかしあいつを殺しておかないと全滅する。

 私は対物ライフルのある特徴に気づきました。

 そしてもう一回顔を出しました。


 浜岡大佐はあいつを殺せるときが来たと思いました。

 その時は私の手のひらで踊らされていると気づきもしませんでした。

「じゃあ死んでもらおうか」

 ドオン

 HK-50の2回目の咆哮が鳴りました。


 ドオン

 私はその音を聞いて発砲炎を見た途端に伏せました。

 そして弾は音を立てながら通り過ぎていきました。

 距離は1900mか。有効射程距離外だけど違う用途に使うからいけるだろう。

 私は仰向けに寝転んで銃底を足で挟み、左手で銃身を掴んで、右手で引き金を引きました。

 ドォン


 浜岡は上から来る銃弾に気が付いていませんでした。

 そして、

 ヒュゥゥン

 ガキン

「へっ?」

 ドォン

 浜岡は重症を負いました。


 私はあの時あることを思いつきました。

「このHELP弾をグレネードランチャーの要領で飛ばしてあいつを殺してしまえ」と

 そうして私はさっきの姿勢をして撃ちました。でも男性の○○には当たって痛かったでしたが。

 想定どうりに行きました。

 相手はHELP弾が山なりに来ているのには気づかずに前を向いていたら銃の機関部に弾が当たりHELP弾が炸裂しました。

 まあ、浜岡が頑丈だったので死ぬまではいきませんでしたが全治半年の大けがを負わせることに成功しました。

「ふう、とりあえず残りのAIを壊してしまうか」


 そのころ新田は浜岡の帰りが遅いのでいら立っていました。

「なぜ浜岡は帰ってこないんだ!」

 そして

「失礼します。新田統監府」

「何だ」

「ただいま浜岡大佐が重症の状態で見つかりました」

「銃は!」

「機関部が壊され、壊されました」

「ああ、してやられた。今からあいつを出せ。そしてAIを増員して総攻撃をかけろ」

 そうして新見大佐は呼ばれました。

 

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