第124話

その日から、一週間後……


みさき先輩の目の包帯が、取れる日がやって来た。


みさき先輩の目が見えるようになった事は、怖いけど……

僕は、黙ってみさき先輩の病室に向かった。



病室に入ると、先輩の目には、光が宿っていた。



「もしかして、彼方君?」



僕は、コクリと頷いた。



「あは。

 可愛い顔をしてるね」

 

「そんなの言われた事ないや……」



僕は、なんだか照れくさくなった。



「近くに来て……

 もっと彼方君の顔見てみたい」

 

「うん」



僕は、ゆっくりと先輩のベットにゆっくりと近づいた。



「やっぱ、彼方君の顔は、可愛い」



みさき先輩は、照れくさそうに笑った。

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