第104話

喫茶店で、二時間程つぶした頃。

外は、だんだんと暗くなってきた。



「今何時かな?」



みさき先輩は、僕に時間を尋ねた。



「今、6時だよ」


「そろそろお祭りに行こうか?」


「うん」



先輩は、ゆっくりと僕に手を差し出した。



「え?」


「お手手繋ごう」


「あ、うん」



僕は、ゆっくりとみさき先輩の手を握った。


温かい。


人って暖かいんだな。


僕は、改めて実感した。

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