第100話

「じゃー。

 手をつないでくれる?」


「え?」



手を繋ぐ?



「ほら、私。

 目が見えないから誰かの手を繋いでいないと不安なんだー」



みさき先輩は、照れながら手を僕の前に差し出した。

いいのかな?

僕なんかが先輩の手を握っても……



「ほら、初めてじゃないじゃない?」



そうだ。

僕は、先輩の手を握って走ったんだった……


僕は、ゆっくりと先輩手を握った。



「ん。

 ありがとう。

 まずは、喫茶店でお茶かな?」



みさき先輩は、そう言うとゆっくりと歩き始めた。

僕もそれに合わせて歩いた。



「あ、リードよろしくね。

 私、目が見えないから道とかよくわからないから……」


「わかった」



僕達は、ゆっくりと歩み始めた。

僕も喫茶店とか、よく分からないけど……

商店街に行けばなんとかなるだろう……


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