02 僕は誰?

第10話

僕は誰?

僕は僕……

僕は僕以外にはなれない。


夢か……



僕は、ベットから体を起こすと、ふと自分の手を見た。

化け物と言われる原因の色素斑(しみ)が、いっぱいある。


僕は、大きなため息をついた。


せめて、これが無かったら……

僕は、もう少しまともな人生を送ったのかな?

そう思うと少しせつなくなった。



「彼方ちゃん。

 御飯よー」



お婆ちゃんが、僕を呼んでいる。

そうか、もう朝が来てしまったのか……


僕は、服を着替えると部屋を出て階段を下りた。



「おはよう」



お婆ちゃんは、ゆっくりとした口調で僕に挨拶をした。

俺は、ゆっくりとお辞儀した。



「……早くご飯を食べて学校に行っといで……

 もう遅刻ギリギリよ」



僕は、頷くとパンを口に頬張った。

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