奇妙な忘れ物
これは先日母から聞いた話である。
母はスーパーでパートタイマーとして働いているのだが、そこで最近少し奇妙なことがあるらしい。
始まりは即席麺の並ぶ棚に細い紐でまとめられた谷中生姜だった。次の週には唐辛子、その次はにんにく、そのまた次はよもぎ、そして一周まわって谷中生姜にもどったらしい。置いてあるのは決まって水曜日。防犯カメラには毎週水曜日に挙動不審な男子大学生らしき人物が映っている。
その男子大学生に声をかけないのかと母に聞いたが、まだその「忘れ物」の主が彼だと決まったわけではないのでパートのおばちゃんたちも躊躇しているそうだ。というよりも、次は何が置かれているのだろうかと面白半分で次の「忘れ物」を待っているそうだ。
あぁそうだ。昨日は塩の入ったビニール袋が置いてあったそうだ。
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