61.海風

日は窓を覗きながら

海へ前進し畳を燃やす


中央に風は位置して

凪の寄す葭に

家は照応する


身中に満ちた昼日が

漏れ出で気流をつくるとき

海上から


きょう一日の観光を

思い出せと記憶が奮え

陸に吹き来しはじめる

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