今年も考える。やまゆり園の事件を
アキノリ@pokkey11.1
第1話
街を歩く度に、私はたまに
この様な方々を見かける。
『あ、この人、個性的だな』
などと思える方々を見つける。
この方達は個性的な方は生きづらい世の中を一生懸命に生きているんだ。
思いながら、私は手助けが出来ないか。
と、思ったりしながら見守る。
それ以外にある事件をふと、私は思い出したりする。
それは私にとっても決して他人事では無い、事件。
施設やまゆり園襲撃事件。
2016年夏。
その事件は起こった。
☆
19人が殺害された、平成史上最悪の事件。
標的は、ほぼ全員が障害を持つ者。
逮捕された、容疑者は2年が経った今でも。
この様に話している。
心失者
という言葉を。
容疑者によると、この世の全ての人間は排泄、食事、運動が出来ない者達をそう呼ぶとしている。
あまりにも残酷な、まるでかつての戦争時代の言葉に似ている。
その為、夏になると恐怖に想わない日は無い。
そんな私はこの容疑者について、とても興味が湧いている。
それは、共感するとかそんな真似では無い。
どういう興味なのか。
それは、簡単に言えば。
何故こんなにも障害者を嫌うのか。
という点だ。
私は容疑者を決して許しはしない。
それに、私は共感すら持てない。
だが、一青年は何故そこまで変わってしまったのか。
非常に興味が有るのだ。
☆
障害者を全員が悪者と判断するのはおかしい。
何故なら、障害者も人間だ。
心を持っている。
無個性の人間では無い。
だが、容疑者は決してそれを認めなかった。
全ての反応の無い、重度知的障害者も含め、障害者は居なくなるべきだと。
その様に思っている。
一青年が一体、何でここまで変わってしまったのか。
私は独自に考えたりもした。
彼では無いので、考えるには限界が有るが。
1、障害者を恐らくは可哀想だと思っているから。
2、障害者を我々の社会保障制度でも賄うのはおかしい
3、障害者をそもそも生物学的に生き物と見てない。
まだまだ数多く有るが、先ずは恐らく、この様な点が挙げられる。
この点は私が独自に考え出したので、悪く思われた場合は申し訳無く思う。
容疑者は恐らく、この様な点が幾つか当てはまるのであろう。
先ず、1。
恐らくだが、これは十分に当て嵌まる。
何故なら、容疑者は。
障害者を区別して襲撃している。
つまり、可哀想という言葉は容疑者が考えているという点は一応では有るが、十分に当て嵌まると推測される。
簡単に言えば、先程挙げた点。
排泄、食事、運動が出来ない者達の事だ。
そして、2。
障害者は社会保障制度、つまりは金が無ければ1人で生きていくには限界が有るだから俺は障害者を襲撃した。
それも恐らくは当て嵌まって考えられる。
確かに我々はごく一部の障害者を税金で賄っている点は有ると思われる。
だが、それだけに焦点を当てるのはおかしいのでは無いかと考える。
この世界には無駄な点は幾つも有る。
先ず、政治家の給料の高さ。
更に外国からやって来た方々が手術を受けて、そのまま安価で帰る。
幾つも無駄な点では無いか?
もっとセキュリティー面などで対策を立てるべきでは無いかと考えるが。
それは間違っているのだろうか。
だが、これで責めても意味が無いと考える。
何故、全ての矛先が障害者に向けられるのか。
それを考えなくてはならないのだろう。
そこで私はまた考える。
恐らく、障害者が邪魔と向けられる点は。
これまでの教育
だと思う。
それはどういう意味なのか。
それは簡単に言えば、学校の教育がなされてない。
きっと容疑者も。
その点があったから生まれてしまったと私は考えてしまう。
3。
考えたくも無いが、生物学的に見てない。
そこまで来たらもう人間じゃ無いと思うのだが。
だが、それも考えられる。
何故なら、容疑者の区別の点。
その時点で生物学を超えている様な気がするのだ。
容疑者は何故。
区別という事を身に付けてしまったのか。
それを考えると、身の毛もよだつ。
障害者と健常者の点を区別してしまった彼の判断。
全ての生命は同じ星の下にあると思うのに。
☆
私はきっとこの世界で差別される身であり続けると思う。
だけど、いつの日か。
世界が健常者も障害者も受け入れる世界になる事を願いながら。
街中を歩く。
不快に思われたら申し訳無い。
私は頭を下げて謝らせてもらう。
だが、此処に書かれた言葉は。
きっと一つ。
当て嵌まると思う。
アキノリ
今年も考える。やまゆり園の事件を アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます