第7話

第7話

『お父様は私のことが嫌いなの?』 


――そんなことはございませんよ。


『和歌をうまく詠んでも琴がうまく弾けるようになっても褒めてくださらない』


 ――旦那様はお忙しい方でいらっしゃるから。


 優しいエイ。でも本当はわかってる。忙しくても明に会えば優しい言葉をかけていること。私の存在を、世間に隠したがっていること。


嫌いなんじゃない。関心がないだけ。


ただ、邪魔なだけ。

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