第4話 強引な登場人物紹介です
※強引な登場人物紹介です
———昼休み
休み時間。会社や、学校といった様々な場所にある制度。主に昼食を摂る時間であり、大切なコミュニケーションの時間でもある。
さて、皆さんはこの大事な昼休みをどう過ごしているだろうか。
同僚と近くのラーメン屋行ったり?
友達と和気あいあいと駄弁ったり?
あるいは、恋人といちゃついたり?
(とりあえず3つ目の奴は爆発してもらおう)
なのに僕は絶賛記者会見中である。
授業中もコソコソ喋っていたし、確実に知り合い、いや、知り合い以上の仲だろうと思われた結果だ。
予想はしていたがこんなにも修羅場だとは。
〜一部始終〜
「夢野さんとの出会いは?!」
「えっと、起きたら部屋に...」
「それってつまり一夜過ごしたってこと?!」
(女子の黄色い声)
「いやっ、そーじゃなくて...」
「いつからの付き合いですか?!」
「今朝から...」
「ウソッ!大人のカンケイってやつじゃん!」
(再び女子の黄色い声)
「夢野さんのどこに惹かれたんですか?!」
「は、はい?いや、どこも何も...」
「キャー!全部ってことね!」
(三度女子の黄色い声)
「ズバリ!夢野さんとはどういう関係で?」
〜下につづく〜
みんなだって友達と楽しく喋りたいよな!
僕だって大好きな姫乃さんと喋りたい!
昼休みは大事なコミュニケーションの場なのに!そうなんです!むむっ!
つまり昼休みは、マジ卍つーか?チョータイセツってかんじ?(精神崩壊)
「チョータイセツってかんじ?」
「え、夢野さんとそういう関係なの...?」
「いやっ、これは違くて!」
「バカっ!あ、あんた!何言ってんのよ!」
たまらず夢野芽愛さん登場です。
これによりより修羅って来ました。
結構割とやばいのでは?にんにくたまり漬。
もうダメだ。(言語崩壊)
「出会って1日も経ってないのに、そう想ってくれてたんだ...。そっか、うん。私達もあんたのこと、大切って想ってるから」
「何言うておりますの、メアはん」
あかん、エセ関西弁が出てもうた。
そんなワイでも大事な所は聞いてんねんで。
「私達もって、誰だよ」
「...そっか、記憶無いんだっけ。覚えてなくてもしょうがないか」
まさか、記憶の無い1年間の間にメアと既に会っていたって事か?というか、こいつの他にも夢の世界の種族が居るってこと?そもそもなんで——
「なんで記憶喪失知ってんだよ」
メアの登場にさらに盛りあがっていたクラスが静まりかえる。記憶喪失という重い話に戸惑っているようだった。この空気は慣れる気がしないな。
「なんでって、モノローグ...じゃなくて。えーっと、昔?そう、昔!会ったのに覚えてなかったからそーかなーって」
やっぱり、会っていたのか。記憶が消えている1年間の間に。いや、こいつらに消されている可能性もある訳だが。
「あー、みんな重い話になってゴメンな!ご飯食べよう!昼休みが終わっちゃうから!」
凍った空気を打ち壊すようにして、僕が大声を出した。その声で固まっていたクラスのみんなも動き出した。そして、メアはわんやわんやと、クラスの女子withパリピ男子に連れていかれた。グッバイメアリー。
女子から呼ばれもせず、パリピ男子では無い僕は、親友の瑛太の席に向かった。
「おーっす、疲れたわー。学校始まってすぐ」
「近くに来るな。伝染る。」
「何が!僕は健康体だ!相変わらずひでぇ奴だな、瑛太は。」
「うるさい、朽ちろ。」
瑛太は、小中バスケ部で運動神経が良く、容姿もカッコイイ部類。背はちょっとちっちゃいけどモテるはずなんだ。この性格さえなければ。
「ほんと、勿体ねぇなあ...」
「ほんと、性格さえ治ればねぇ...」
「!! 恵子、居たのか!」
「恵子って呼ばないでって昔から言ってんじゃん」
相川恵子。瑛太の幼なじみ。170cmの長身だ。その長身を生かしてラクロスでいくつもの大会で結果を残している。あと、気配を消せる忍者。
「あんた、悪口考えたっしょ。エータ、友達は選びなさい。ていうか友達作りなさい。」
「...うるさいぞケーコ。友達は作るものじゃない、自然と生まれるものだ。」
「変な意地はんないの。A太」
「作り物はすぐ壊れるんだよ、K子」
A太にK子。
良いコンビだよ。
たまに、本当にたまにだが羨ましくなる。
幼なじみって良いなって」
「「そんなにいいものじゃない!」では無い」
「エ、エスパーかよ...」
「いや、口に出してたし」
と恵子。本音が出てしまっていたな。
キーンコーンカーンコーン
予鈴が鳴った。
まだご飯食べてないのに。つらみ。
さて、僕は学生だから5限の用意は持ってきているはず。
さて、5限の科目は——
※強引な登場人物紹介じゃないです
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