第17話 ブランド

 元々貴族の趣味だったからでしょうか。

 紅茶の世界にも、ブランドというものがあります。


 もちろん飲んだこともあります。

 では、それほど美味しいのか?

 確かに、有名ブランドを飲んで美味しくなかったという覚えはほとんどありません。

 万人受けするような紅茶だと思います。

 しかし、「これ、美味しい!」っていうのではないんですよね。

 

 本当に美味しいと思える紅茶は、どこか尖っている。

 特徴があるんです。

 香りがいいとか、甘さがいいとか、渋みがいいとか。

 だから、万人向けにつくられたブランド物にはどうしても越えられないと思うのです。


 話は変わりますが、ファッションに暗い私は、かつて全身イタリアンブランドで統一していたことがありました。

 とりあえず、揃えておけば問題ないだろうと……。


 そのとき着ていた服のロゴマークが「G」

 G、G、G、全身これG。

 そう、カクヨム界では、例のお虫様を表す記号ですよ。

 まあ、それでなくとも、誰かの名前、しかも「姓」ではなく、「名」の方を全身に着けて歩いている訳ですから、今思いだすと、顔が赤くなるのを通り越して、

紫色になっちゃいます。だって、「名」ですよ。「五郎」とか、「五右衛門」(古!)とか、「田吾作」とか。ああ、これは「T」か。

 誰かが、全身にそんなもの着けて歩いているの見てごらんなさい。ぐはっ、悪夢が蘇る!

 

 とにかく、意味のないブランド信仰ほど恥ずかしいものはないってことですね。


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