第4話

扉の向こうはちょうど歌っている外面のお偉い感じのおじさん2人がいる6席ほどのカウンターと、やはり同じ感じのおじさん3人がいる2つばかりテーブルが置かれたソファーセット。テーブルには着物を来た優しそうだけど貫録もたっぷりなママらしき人と、40前後のホステスらしき姉さんが1人。カウンターの中にはマスターらしき人とやはり姉さんひと1人。彼は入り口からはすぐに見えなかった手前のテーブルで隣のテーブルのおじさん達と何やら話込んでいて、私が入って来たのにまだ気づいていない様子だ。

私がキョロキョロしてると、彼よりも

ママらしき人が、

「あらあらいらっしゃい。よくいらしてくれたはね。さあさあお座りになって。ねえ、ちょっとサンタさん、あなたの彼女が来たわよ。サンタさんの横にお座りになって。」

私は案内されるるがままに、彼の横に座った。

「ごめんね、勝ってに来ちゃったみたいで。途中で電話がママさんに変わって呼び出されちゃったというか、なんか、私も帰る気がなくて、実は…でも、サンタさんてあなたのことなの?初めて聞いたわ。何でサンタなの?」

と、その時、突然、何か白いもので目の前がふさがれ、一瞬、頭が空っぽになってしまった。

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