強襲

ようやく投稿できました。

ネタ沸いてこねぇ・・・

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「以上が俺が聞いた彼の事です・・・」


世界を滅ぼす・・・その言葉に一同唖然とした表情になる。

彼、テリーがその気なのは分かるが実際の所は・・・


「そいつぁ可能なのかい?いくら強ぇと言ってもよ、たかだか人間一人がそれを成し得るたぁちぃとばかり大言が過ぎるってぇもんだ。」


長谷川様の仰る事は理解できる。

しかし、しかしだ。


「それは可能やな。な?」


天羽の発言に堕天使組が頷く。

俺には正直想像もつかないが、未来から来た者達には想像できるらしい。


「天羽殿、例えば?」


「先ず俺等が真っ先に浮かぶのは「核」やな。一番弱くて江戸の町は消える。」


何それ怖い。


「うちらの時代でもまだできとらんかったけど、半物資っちゅうのもあるな。」


「ちょ、律っさん、それヤバイ。他にはこの時代ならコレラとか?」


「あぁ、黒死病か。それならインフルエンザもヤバイな。」


「それな。ま、この時代なら挙げれば切りがないな。」


何と言うか・・・世界を滅ぼすのが簡単に思えてきそうな雰囲気ではある。

と言うか未来も大概危ない。


「ともかく、テリーなにがしがどんな手を使うか分からんけど、やりようはあるっちゅう事やな。それをどう防ぐ・・・!あかん!」


天羽が叫ぶと同時に俺達を包む様に風の膜を咄嗟に展開すると同時に俺達の居る建屋が吹き飛んだ。

凄まじい風の音に耳を塞ぎながら何事かと混乱していると不意に風の音が止み静寂が訪れた。

天羽が風の膜を解除すると辺りに見えたのは何もかも吹き飛び更地になった我等の砦だった。


「いったい何が・・・はっ!」


気配を感じ上空を見上げるとそこには一匹の悪魔。


「ふむ。全て吹き飛ばしたつもりだったのだがな。なかなか骨のある奴が居る物だ。」


その悪魔の姿はライオンの頭と腕、ワシの脚、背中に4枚の鳥の翼とサソリの尾を持った姿をして佇んでいた。


「・・・浅太。これはマジでやべぇぞ。アイツの強さが分からん・・・」


「分からない?それは・・・」


振り替える天羽のその顔には焦りが見てとれた。


「俺から見て強さが分からんってぇ事は俺等よりも遥かに上の・・・上位の存在や。」


天羽よりも上!

つまりアイツは此処に居る中で一番強い天羽よりも強いって事か!


「・・・正体は分かってんねんけどな。強さまでは分からん。・・・ええか、チャンスは一度。暴走しても構わんから、こないだのアレ、使え。」


「使えと言われても・・・」


この前の事はよく覚えていない。

何をどうしたのか全く覚えていないのに何をしろと・・・


「・・・覚えとらんのか・・・ええか、こないだのアレは多分、魔力を全身に纏ったモンや。つまり俺の「変身」と同じや。」


変身と同じ・・・そう言われて魔力を全身に行き渡らせる。

成る程、体の中から力が沸いてくるのが感じられる。


「そう、もっと行き渡らせるんや・・・もっとや!」


も、もっと!?

今ですら体内から爆発しそうなのに!?


「今はまだ身体能力を上げただけや。爆発しても構わずに上げていけ!根津さん律っさん!なるべく外に被害が出ない様に障壁張って!その間に俺が奴を引き付けておく!」


言うだけ言うと天羽は上空の敵へ変身しながら飛び出していった。

その間に俺は必死に抑え込みながら魔力の圧を高めていく。


「ふむ・・・脆弱な虫だけかと思いきや、なかなか威勢の良い羽虫も居るではないか。」


上空の悪魔が軽く腕を払うとズドンッ!と地面から音が響いた。


「えらく馬鹿正直に真っ直ぐに来る羽虫よ。」


目を閉じ集中している俺には何が起こったのかは見えないが、どうやら天羽が悪魔に叩き落とされたらしい。


「まだまだぁ!」


天羽は立ち上がり叫ぶと同時に風の刃を解き放つが、悪魔に届く前に見えない壁に当たり砕け散る。


「んなっ!?」


「ふむ・・・風の魔法か。奇遇だな。我も得意ぞ。」


悪魔が軽く指を鳴らすと天羽の足元から竜巻が巻き起こり、遥か上空へと吹き飛ばされてしまう。

そして悪魔はゆっくりと此方へと振り向く。


「さて・・・良き余興ではあったが我も忙しい身でな。そろそろ終わらせると・・・」


ドンッと地上にまで音が聞こえる程の衝撃が走り、悪魔は後ろを向く。

そこには変身も解けかかった天羽が貫手で悪魔を貫いていた。


「速度でもって我を貫くとは見事。だが惜しい。せめてもう一太刀あれば。いやそのけんが剣であれば我を倒せたやも知れんがな。」


「・・・そう、かい・・・」


全て出し切ったのか天羽はスッと意識を失い堕ちる。

悪魔は抜け落ちる天羽の腕を掴み、共に地上へ降りてくる。


「全てをかけた戦士に敬意を。さて、其方の準備は如何か。」

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