第22話 『運命の先に』
続きまして、第22作目はななな先生作、『運命の先に』です。
『ハンチントン病』
この世に本当に実在する重度認知症が自分の身に起こっっていると分かった時、あなたはどう思いますか?
主人公の少年は、ハンチントン病を患う母親から遺伝としてその病気を引き継いでしまった。その病気は40歳を過ぎたあたりから発症するモノだという。
重度認知症なので、周囲の事が頭から段々抜けていき、しまいには思考が無になるのだ。今の時点では、根本的な治療法は見つけられていない。
この事実を知ってしまった主人公は、己の人生に失望し、何もかもが虚無虚無しくなってしまいます。
自暴自棄の一歩手前まで行き、先が暗くなったその時
『帝王大学、佐藤教授、遺伝子治療における革新的発見でノーベル生理学・医学賞受賞』
一閃の光が横切りました。
それから主人公は、このハンチントン病の治療法を自分で見つけるために努力します。
結果はまだまだですが、同じ25年の人生で、主人公は光輝く道の方へと進むことができました。
複雑な知識を使っていながらも、本質は結構シンプルめなこの小説。
しかし、心に響くものは大きいですね。
高校生の作者さんだからこそ書ける、『将来の自分とは』。
その点で言えば、鴉先生の『いばらのみち』と同じような雰囲気があるような気がします。
現実系短編集積所議事録 ケンジロウ3代目 @kenjirou3
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