有澤に二人称は書けない。

 ㈲アリサワ御取引先・O様『一人称、二人称、三人称だとどれが得意ですか?』


 と、素敵なリクエストをまたも頂戴しました。有澤は単純なのですぐに浮かれます。


 あと、ここ完全に別件なんですけど、現在「有澤の有澤による有澤のためのオススメ小説集」を作成すべく、計画準備中です。近々所謂よませてください企画的な自主企画を立ち上げてしまうかもしれませんが、大目に見てやってください。

 有澤が自主企画を立てるのは、いうまでもなく自分のためです。自分が好きな小説に出会うため。だから見返りはいらないし、リンクの許可くれる方ならウェルカムします。って書くと、pvや星目当ての方が多数参加するのは自明なのですが。


 ただ主張しておきたいのは、私は読者として全力で取り組む所存です。たとえ相手が利益目当ての人間であっても、純粋に作品を見てほしい方であっても、読者として楽しめるかどうかで読むし、つまらなければ取り上げません。それだけです。

 意見はあると思いますがそういうわけなので、ご容赦ください。もし「有澤の性癖に刺さる小説、見せてやるよォ」という方がいらっしゃれば、自主企画を立てたあかつきにご参加頂けると幸いです。

 今回は一人一作品オリジナル小説以外はほぼ条件ナシなので、超絶まったりスコッパー計画だと思ってください。書評企画にご参加いただいた作品「以外」になるかとは思いますが。(改稿した別作品はok、の予定)


 ***


 人称の話ですね。

 私は紙の小説を読んで読んで読みまくって、自分で書くことも始めた人間なので、その影響か「小説と言えば三人称」というイメージがありました。手に取る本がほとんど三人称のせいかもしれません。

 もうご存知かと思いますが。三人称といいますが、あれ、ちゃんと視点となる人間がいるんですよね。その視点となる人間がブレると、三人称であってもしっちゃかめっちゃかになる。web小説を読んでいて違和感を覚える所もそこです。


 この段落はAさんの視点で書いている。

 次の段落はBさんの視点で書いてある。Aさんからは絶対に見えないのに。


 これ、心理描写挟み込むときに強く感じます。神視点で描くのはそういう意味で大変です。もちろん、相手の気持ちが見えないと読者が理解できないのはわかります。でも、場面や視点変化がないのに当然のようにアングルを変えられると、とても混乱してわかりにくい文章になります。

 だから、私が三人称小説を書くときは視点となる人間を決めて、それ以外はできるだけ場面転換などで視点を変えるようにしています。一人称は当然です。


 とか書きましたのが、現在は一人称小説の方が書く機会が増えました。たぶん回数が増えたので、こっちのが書くのは得意です。

 今連載しているのだと、前述の『失意のアタラクシア』そして『密室×王子』は一人称小説です。三人称は『サミュの図書館』ですね。他にもあるんですけど、停滞気味なので割愛。

 『サミュの図書館』はヒロイン・セレスティーヌの視点を徹底するようにしています。描写もサミュエルの心は完璧には読めない。外側から見た、セレスティーヌの感性による描写をする。

 『密室×王子』の語り手・接木輔も同じです。彼の場合は相棒の住良木が非常に食えない男のせいもありますが、タスク自身の心情の掘り下げ、劣等感の強調をするために一人称にしています。


 どれが得意ですか? と言われるとまだまだ成長途上なのですが。強いて言えば一人称が得意、なんでしょう。でも三人称の方が書いていて楽しいです。文体やや硬くできるから。一人称だとキャラクターの口調維持するのであんまり、語彙とか制限かかるから難しいですね。

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