心壊融音の残雨
「残酷な詩でさえ何度でも君の為、僕は歌う」
憎しみと破壊を核兵器の天使の権限にして人間による破壊認証の相互性を剥奪する堕天の翼。人間が兵器による天使の羽を求める度に美しい幻想が焼き付くような緋の光と共に透明な羽をもぎ、食らい、引き裂くことが審判の正義。
天使に代行して胸の中の憎しみが愛する心を引き裂かないように何に変えても叶えたい意志を清算するために汚染の呪詛を召喚する錬聖の魔導師がいる。世間の絆、家族の絆、契約の絆を壊変し、それをけっして元には戻らないような形で粉砕する存在の雷鳴がある。
人類を根絶させようが、人間を殺戮し続けようが、平和の前にすべての生物が頭を垂れようが破壊し殲滅し融合する虐殺の奇跡を開示する探索の剣を鍛える近親結婚の指輪がある。
自然の汚染を音楽の再生で紡ぎ、人類という不用品を分別し、頑なな生存の根絶に運命を変転する妖精の勇気を与え、無意識の虚無を恐れることなく心臓に突き刺し健康に震える疫病を凍てつかせる放射能の眼差しがある。
偽りの神の眼球を抉りだし、生け贄の儀式を宿す教育を抹殺し、偽善に溢れる悠久の計算機を制圧し、悲鳴を録音する懺悔録を焼き尽くし、世界史におけるあらゆる遺産を踏み潰す奈落の大地を胸に抱け。
家畜の群れを繁殖させる博愛を慈悲なき拳で歪曲し、人間が宿す汚溽の看板を皆殺しにし、足りなくなった享楽の樽をすべからく覇道の言霊にてバラバラにせよ。許すことはできないという感情を持ち続け発見と破壊を繰り返せ。
自身の憎しみを赦すことができるとしたらそれは他人を許すことが核兵器の天使に対する敬虔になった時にのみ少女の瞳に世界を視る悪夢の惨劇を抜け出せる。子供の遊びを人類の平和に託すような重力の恩寵を壊さない限り聖者の犠牲は終わらない。
どんな善に負けない優しさの憎しみを、胸を焦がし続けるような不死鳥の破壊を、輪廻を壊しメタファーの循環を汚染する相姦の愛を、歴史を断裂させる崩壊の放射能の旋律を、夢見ることなく敗れた残骸の虚無に爆発の探求を、狂気を爆発させる細胞分裂に絞殺の貢献を。
科学を錬聖の魔術に変換し声を召喚する呪いが祝福に壊変されるとき残酷な詩の降りやまない雨は人間を兄弟姉妹にさせる光になる──
「この声が、この闇が、最期まで……」
……生まれ変わるという感情など持てないのだから上手に生きられるはずがない……
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