補習2 帰り道には危険がいっぱい(サイバーテロとセキュリティ)
ハヤトが目覚めると、そこは、教室だった。
ハヤト「もういいって!そのナレーション!!」
謎の女性X「では始めさせていただくわ」
ハヤト「(もうたくさんです!補習も!……とは怖くて言えない……)」
謎の女性X「さて、『帰り道には危険がいっぱい』では、国家管理ネットワーク安全法の撤廃を目指すテロ組織フリーネットワークにサクラが狙われました」
ハヤト「ショッピングモールでは大変でした。委員長の家で見たニュースだとロボットの暴走とか起こしている集団っぽいので、これからが心配なんですが……この感じだと、今回はサイバーテロについて、ってことになるんですかね?」
謎の女性X「ええ、そうよ。この話のタイトルでそれ以外に何があると?っていうか、この『ハヤト君と楽しく学ぶセキュリティ』みたいな話、全部出オチにしかならないのよ?進行役の私がいつもベタにあらすじから入るの、どんなに大変かわかってる?」
ハヤト「2回目から激しくひとり炎上しないでくださいよ……わかってますってば。だいたいサイバーテロってお題、言葉は格好いいですけど、なじみが無いから、自分関係無いかなって思っちゃいますし、作者のセンスが無いというか……」
謎の女性X「何言ってるの?」
ハヤト「(え、地雷踏んだ?)は、はい?」
謎の女性X「本作品ほどじゃないにしても、社会の基幹的な分野はネットワークでつながってるのよ。現実でも、ウクライナでマルウェア感染で停電が起きたり、アメリカでもサイバー攻撃で停電や、鉄道の混乱が過去にあったわ。お隣の韓国でも金融機関への攻撃でATMが使えなくなったりとかもあったわね。インフラが侵されれば、自分の生活に影響が出ること、わかるわよね?」
ハヤト「は、はい……(スイッチ入っちゃったヨ)」
謎の女性X「サイバーテロは、コンピュータやネットワークに不正アクセスして情報を盗んだり、書き換えたり、稼働不能にしたり、それを以て脅迫したりすることだけど、それはあくまで手段。そもそもテロっていうのは、フリーネットワークみたいに、社会的・政治的な理由をもつ者が、国や社会に恐怖を与えるために、インフラの破壊や無差別な殺傷等を行うものだから、だれが犠牲になるかは起こるまでわからないのよ……」
ハヤト「は、はい……(なんか、普通に小説っぽい)」
謎の女性X「話が重くなったわね、少し方向を変えようかな。そういえば、サイバーテロでは、サーバを停止させるために、Dos攻撃、DDoS攻撃という攻撃が使われることが多いのだけど」
ハヤト「なんか物騒な名前ですね、ドス攻撃ですか……」
謎の女性X「ドス違いよ。簡単に言うと、コンピュータに処理しきれない程のアクセスをすることで、コンピュータを処理不能にさせて停止する攻撃ね。このDos攻撃、DDoS攻撃、割とハヤト君の身近なものじゃないのかなって私は思うの」
ハヤト「今日は全教科宿題の量が半端ない、何で先生同士で調整してくれないの、もう無理!て日の俺ってことですか?」
謎の女性X「違う違う。それは、とっとと片付けるべし。言いたかったのは、Dos攻撃、DDoS攻撃でよく狙われるのは、ゲームのサーバ(ゲームを処理するネットワーク上のコンピュータ)ってこと」
ハヤト「なぬ!この前接続できなくて、運営のホームページ見たら、『海外からの攻撃を受けて防戦してます』って書いてあったのは言い訳じゃなくて本当だったってことですか……」
謎の女性X「おそらく。対象は政府やインフラ関係だけじゃない。こういうのもひっくるめてサイバーテロね。覚えておいて」
ハヤト「俺テロと戦いますよ、絶対守ってみせます!サクラを!!俺のやってるゲームのサーバを!!!」
謎の女性X「まあ、サクラを忘れてないだけ、偉い、というべきかしら……」
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