第9話「誰かに好きと言いたくて」

誰かに好きと言いたい。

男でも女でも構わない。けど、出来るなら美少女に大好きと言いたい。

なにせ、僕は男だから。


誰かに好きと言いたい。

ぎゅっと抱きしめてくれる相手が欲しい。

抱き枕じゃ物足りない、あの温もりが欲しくなる。

だって、僕は人間だから。


誰かに好きと言いたい。

でも、相手がいない。

好きを伝えたことなんて、1度もないくらいに臆病で、伝えて振られるのが怖くて、もう何も出来ない。

だってきっとその人には、僕以外に好きがある。


だから大人しく枕を抱いて、そのまま眠って起きなければいいのに。

そう毎朝思う。


あー、彼女欲しい。

でも出来たらめんどくさいよなぁ。

本当はどうでもいいのかもしれない。

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