11話

「そうだ、師匠・・・!」


俺は元通りになった街を見て安堵しながらも、師匠のことが心配でたまらなかった。


師匠の家も俺の剣で元通りになっていた。きっと中にいるんだろう・・・街中の人たちが無事だったんだ。

師匠も無事に違いない・・・そう思っていたけど、それと同時に嫌な予感がしていた。


さっき魔王の息子が言っていた言葉が何か引っかかる。


「師匠、無事か!?」


俺は勢いよく、扉を開けた。


「・・・し、ししょう・・・?」


大量の血、それはまぎれもなく師匠の血。

そこには、首を吊っていた師匠の死体があった・・・。


「ウソ、だろ」


目の前の現実が受け入れられなかった。


「あああああああああ」


泣き崩れる俺。部屋中には俺の叫び声が響いた。

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