少女探偵

@daiki7633

第1話

俺の名前は裏山詩歌。


ん?なんて読むのかって?


そのままよめ!


うらやましいかだ!


え?もちろん、俺はなにもうらやましくない。


はいはい、そのへんのイジリは小学生のころから慣れ親しんでるので全然凹まないぞ。


しかし、あんまり執拗しつこいと手が出るかもな…気をつけろ。


なにせ、おれは裏山流師範代の裏山竹刀を父親に持つ正当後継者だった男だからな!


え?聞いたことない?ま、裏山流裏拳はどちらかというと、秘密裏に開発され裏の社会では、ある意味最強とうたわれた秘拳であるからして...まぁ、知らないのも無理はない。


え?父親の名前はなんて読むのかって?


だから、そのままよめ!


うらやましない、だ。


ん?なんで、同じてつを二度踏んだのか?


それは、俺にもわからない...相当なトンチンカンなのか...もしくは、壮大な嫌がらせ、もしくは、ドッキリ、もしくはわざと崖からわが子を落として見るというネジ曲がった愛情表現なのかもしれない。


いづれにせよ、一つだけいえることは、私は探偵であるということだ。



いや、それは、ある意味あってるが、ある意味間違いともいえる、厳密には(探偵だった)が正解かもしれない、もしくは、(探偵でありたかった)だろうか?


私は20歳の頃確実に探偵業というものをやっていた。


しかし、もちろんの事、ドラマや小説にでてくるような探偵とは似ても似つかないことを生業なりわいとしていたのだ。


つまり、浮気調査やら身元確認やら迷い猫の捜査やらだ。


もちろん、それらの仕事もある意味ヤリガイがなかった訳ではなかったのだが同業者の台頭によってどんどん収入が減って行ったことや生まれつきの夢見がちな性格(現代では中二病とかいうらしいが)のせいで、自分探しの旅にでも出ようかと迷っている25歳の秋に衝撃的な出会いがあった。


それが、如月家という名家のお嬢様のボディガードを引き受けるというところからはじまるのだが...お嬢様といっても、まだほんの子供なのではじめは痴漢や変態などから守る為に呼ばれたと思ったのだが...そうではなかった。


このお嬢様が、とんでもなく危険な存在であることに、あとあと気が付かざる負えなくなるのだ。


というか俺1人では荷が重い。


最近そんな気がしてきた。


これから話すことは、最初に俺が如月家に足を踏み入れた時の話だ。


色々と驚かされる事が多かったので、今でも鮮明に覚えている。


しかし、特に驚いたのは、やはり、少々の事では動じない俺をたじろがせた雇い主だった。

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