第3話 ダサい制服に制服である義務はない
「こんばんわ〜」
コンビニエンスストア トコロテンマート
にひとりの男の挨拶が響き渡る。
そう今日の面接でうまく店長を落とし
バイトの座を勝ち取った謎多き男「相田よつを」である。
「こんばんわ〜君が今日からバイトに加わる相田くんかな?」
僕はバイトリーダーの佐々木、店長よりは仕事ができるからわからないことがあったら『僕に!』聞いてね。」
相田に挨拶をするこの男、本人も言う通り、佐々木修、バイトリーダーだ
実は佐々木は昼勤の時に、店長から新人は中々に手強いと聞いていたのだ(前話推奨)
そしてその店長の言葉の真意はすぐ佐々木に伝わった。
相田のある一言によって、、、
「佐々木さん、それがこの店の制服ですか?ダサいですね笑 変えちゃいましょうよ!」
衝撃だった、、。ボーダーのシャツの上に真緑のエプロン、若干自分でもダサいとは思っていたがまさかの初見でデザインチェンジまで言い出すとは、、。
しかも新人が、しかも夜勤中に!!
まぁいたしかないここは僕の長いバイト人生で得た最大の奥義、、『話受け流し』で
適当に流しとこう。
「相田くん、これはこのコンビニのシンボルでもあるからそう簡単には変えられないよ、さぁ制服なんてどうでも良いから!相田くんもささっと着ちゃって仕事しよう!!」
その後無理やり制服を着せられた相田は無理やり佐々木にお仕事研修を受けさせられた。しかし相田はそこで引き下がるような器ではなかった。
「佐々木さんってすごくお仕事上手なんですね。今度ゆっくり佐々木さんのバイト話聞きたいです!」
「そ、そう?もちろん!僕の話でよければいくらでも聞かせてあげるよぉ!」
「じゃあ今度の日曜、死にかけのパンダで有名な下野動物園に行きましょう!!」
「え?死にかけのパンダ?笑 だったらピンピンのパンダの上O動物園に行こうよ笑」
刹那相田の口角は大きく上がり、佐々木は謎の不安を抱いた。
「佐々木さん、死にかけパンダよりピンピンパンダ」
「下野より上野って言いましたね!」
「あ、あぁそれがなんだよ」
「そう!佐々木さんの意見はごもっともなのです!!シンボルってのはいつでもより良いものが望ましいのです!!」
「つまりこんなダサい制服がシンボルのトコロテンマートじゃあ
お客さんは全部イかした制服のセOンイOブンとか、ファOリーマートとかに取られちゃいますよ!!」
言い返したかった、けれども佐々木はパンダのくだりで罠にはめられ言い返すことができなかった!自らの言葉で自らの首を締めていたのだ!
「ふ、佐々木さん!僕の勝ちですね、こんな制服脱がせていただきます!!」
相田は一気に制服を脱ぎ捨て佐々木の前に勝ち誇った。
「わかったよわかった。制服がダサいのは認めるよ。
でも制服を取り替える予算なんて店長が出してくれるとは思えないけどな〜?」
「安心してください佐々木さん!!店長からはもうかなりの資金を搾り取ってあるのでそれを使います!」
「いやお前店長に何したんだよ!!
てか店長なにされてんだよ!!!
てか時給2500円でそんな予算持ちってどこから資金でてんだよ!!!!」
「どうしたんですか佐々木さん、ツッコミのテンプレみたいな反応して」
おいこいつ今俺のこと没個性みたいにいったぞ、、。
まぁいい、こうなったら俺だって理想の制服を叶えてやる!! end
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