かくれんぼー1

夜―


瀧聲とユウタは、森の奥にある大きな屋敷の前に立っていた。




「大きいなぁ……」



ぐるりと屋敷を見回し、瀧聲はもう一度呟く。




「大きい、なぁ……」



乱闘から一夜明けた今日、瀧聲は朝から晩までピクリとも起きなかった。

無論、乱闘で体力を全て使いきってしまったからである。

元々体力系ではないうえに、滅多に使わない氷を操る力を使ったため、体力の消耗が激しかったのだ。

普段なら、あの手この手で起こそうとするユウタも、今回は流石にためらったのか、昼間は瀧聲の傍に寄り添って静かにしていた。




そして夜中――





『ついてきてほしいところがあるんだ』



ようやく起きた瀧聲に、ユウタはそう言った。

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