45.もしもの話

「もしも、もしもの話だけど、オレがずっと瞳と一緒にいたいって言ったら、瞳はどうする?」

 瞳はじっと千也の目を見つめた。

「それは、お金も一緒についてくるのかしら」

「そうだって言ったら?」

「じゃあ、いいわ」

「お金はついてこないって言ったら?」

「ふざけんな出ていけ馬鹿やろう」

 表情筋を全く動かさない彼女に本気を感じて、千也は切ない気分になった。

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