4.二枚目と三枚目

「千也さんって微妙ね」

 雑誌を読みながら瞳がぽつりと言った。

 開いたページには『街で見つけたイケメンさん! 二枚目特集』とある。

「何が?」

 入れてもらったミルクティをすすりながら千也は聞き返した。

「顔はいいのに二枚目なのか三枚目なのかわからないから」

 千也は心外そうに眉をしかめた。

「失礼な奴だな。決まってるだろ」

 そして無意味に胸を張る。

「オレは一枚目だ」

 瞳は自分に入れたブラックコーヒーを飲んだ。

 そして、雑誌のページをめくる。

「そう」


 今日も平和な一日になりそうだ。

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