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    普段感想を全然書かない人間なので、いつもこんなにも懇意にさせていただいているてこ先生にも作品に感想を書いてないという事実ッ!! 普段の行いを反省しながら、少し長ったらしく感想書かせていただきます。

    まず、ページを開いた瞬間驚かざるを得ない。えっ、まさかの会話文オンリー?!しかも片方はBOTと化している!!こんな作品で、あれ心情変化、それ小説の魅力、そらてこ先生らしさだのそんなのって……全部出てるんだよなぁ。
    ただただ繰り返される「忘れました」の一言。最初は「宿題忘れました」という誰しも一度は言った事のある陳腐なセリフ。そこから徐々に変化して「自分とはなんだ」「大人とはなんだ」「生きるとはなんだ」そんな哲学的な話にまで話が発展していく。その過程があまりにもナチュラルで私は怖い()
    しかもこれをたった一人の一方的会話で成り立たせている……だと?!脱帽です。

    あとこの段落

    「じゃあ、君のその体は......」
    「忘れました」
    「その声は......」
    「忘れました」

    ここ好き!! 一見すると意味不明!!えっ、その……体を忘れたって何? 声を忘れたって何?
    意味不明、なのに成立している。成立するからこそ、この文を境に教授と生徒という関係をひと時脳の片隅に置き、加速する世界にのみこまれていく。
    この「一見意味不明で噛み合ってない感」そしてそれを成立させる「読みやすく感情移入しやすい文体」あとは何より「読者を釘付けにする独特の対話」これこそてこ先生の武器であり魅力なのではないでしょうか。いやはや……てこ先生のファンである自分が誇らしい(はい?)

    あと最後。
    「あっ、話は戻るのだが……」って感じ。ここもてこ先生らしい。最後はちょっとクスリとしたくなる。スッキリと纏める。そんな感じが好きですね。

    大学生という大人と子供の境界線に成り立つ舞台で、「忘れてしまったこと」について語る。酷く心揺さぶられる話でした。
    まだ言い足りない……!てこ先生にはまだたくさん伝えたいことがあって……えっと……その

    「忘れました」

    作者からの返信

    ありがとうございます!
    ここまで長文の感想をいただけて嬉しいです。これ昔書いた奴なんですけど、こう言う形で企画に参加出来て嬉しく思います。